(トップ画像は2018年フランスの「イエロージャケット」デモの様子を報じるBBCホームページよりキャプチャ)
「たびレジ」の長所
前回の記事では
1)日本政府外務省が提供する外務省海外安全ホームページ
と
2)世界各地の大使館等在外公館から配信される「たびレジ」登録者向けのメールサービス
の二つをご紹介しました。
ホームページに比べて、2)のメールサービスは速報性の面では圧倒的に優れています。また、全世界の情報が一律に掲載されるのではなく自分が滞在している国、旅行を計画中の国、ご家族や友人が旅行している国、新規の海外展開を検討している国、といった必要な国の情報だけを入手できるのも「たびレジ」の長所です。
「たびレジ」で配信される情報
それでは、具体的にどういう情報が配信されてくるのか確認してみましょう。
一つ目の事例は昨年日本でも大きく報じられたフランスでの大規模デモ(一部暴動)への注意喚起です。
全世界の情報を集めている霞が関の外務省本部からでは見えづらい、地元SNS情報まで確認しているからこそ最新の状況がよくわかりますね。
フランスは首都のパリはもちろんマルセイユやニース、ストラスブールなど各地に日本人が大勢訪れる都市があります。もし「たびレジ」登録が済んでいなければ、何も知らずフランス国内各地の観光中、理由はよくわからないけれども群衆に囲まれてしまい
身動きが取れない!
観光どころじゃない!
群衆に囲まれて怖い思いをした!
なんてことになりかねませんね。ニュースで店舗の略奪などを見ているとフランスは内戦でも始まったのか、と見間違えるような状況ですが、現地の日本政府公館(大使館や総領事館)から具体的なアドバイスがあれば、注意しなければならないポイントがはっきりわかり、安全なタイミングで可能な範囲の観光を楽しむことができます。
二つ目の事例はイギリス、スコットランド地方の主要都市エディンバラで日本人が暴行被害に遭った情報です。
こちらは事前の予告などなしに被害が発生しているため、事後の発信となっています。日本政府外務省、大使館と言えども、市井の突発的な暴行被害を事前に防ぐことは不可能ですので、これは致し方ないでしょう。
他方で、メール文面には、声をかけられても慎重に対応しましょう、とこちらも日本人向けの具体的なアドバイスが端的に記載されており、大変参考になりますね。
【次ページでは・・・こんなケースでも身を守るために必要な情報がメールで送られてきます】
- 1
- 2