ギニアでのクーデター、大統領の拘束

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2021年9月5日ギニア首都コナクリ市内大統領宮殿周辺及び軍の基地周辺等で同時多発的に銃撃戦が発生しました。一部の軍人が大統領を拘束し、憲法の停止、戒厳令の発令を行っています。

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普段着のコンデ大統領を銃を持った軍人らが取り囲み、身柄を拘束したと主張している写真(BBCのウェブサイトよりキャプチャ)

一部軍人によるクーデターによって大規模な衝突や混乱が発生しているとの情報はありません。ただし、軍人同士の銃撃戦により複数の死亡者が出ていると報じられています。

 

拘束されたとみられるコンデ大統領は2010年以降大統領を務めており、昨年10月の大統領選挙で3選を果たしていますただし、憲法では禁止されていた3期目の実現のため憲法改正を行ったことで反大統領デモも複数回行われています。

 

クーデターとみられる一部軍人の動きに対し国連、アメリカ、アフリカ連合(AU)等は武力による政治体制の変更を強くけん制し、憲法体制下への復帰を強く促しています。現時点でコンデ大統領の安否はわからず、今後の情勢を見通すことは極めて困難です。滞在中の方は常に現地最新情報をご確認の上、安全第一で行動するようおススメします。

 

9月8日追記

引き続き主要国は自国民向けのトラベルアドバイス等で、現地滞在者に対し情勢が急変する可能性があり、安全対策に十分注意するよう呼びかけています。

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9月7日付で更新されたオーストラリア政府の注意喚起

 

報道によればクーデター勢力によって拘束されたとみられるコンデ大統領と対立関係にあった野党関係者らが暫定政権の設立に向けた動きを表明しています。

現地からの情報によれば、市中で武力行使、暴力を伴う大規模衝突の報告はありません。また、一部軍によるクーデターを支持する市民らが軍人らと一緒に写真に写るといった様子も確認されています。ただし、現時点で情勢は極めて不透明であり、状況は流動的と言わざるを得ません。滞在中の方は引き続き最新情報に十分注意の上、必要な場合には国外への退避を行えるよう念のための準備を進めておくようおススメします。

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