マリ国内インド人の誘拐事案

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2025年7月1日マリ北西部カイエスのセメント工場に勤務するインド人3名が地元の武装勢力によって拉致・誘拐されました。現在マリ政府及びインド政府が共同で解放に向けた努力を続けている旨発表されています。アルカイダ関連組織が犯行声明を発表しています。

 

マリでは2020年8月のクーデター以降、安定した政権が存在していません。また、軍事政権も現地の治安維持に関する外国パートナーとして一時ロシア系武装警備会社ワグネルと契約していましたが、直近ワグネルとの契約を解除する旨発表しており、治安情勢は不透明な状況です。

マリ国内で経済活動がおこなわれているものの、武装勢力によるテロや襲撃が断続的に発生している状況です。今回の事案においては武装集団がマリ北西部カイ州のセメント工場に対し組織的な襲撃を仕掛け、3人のインド人を人質として連行したとのこと。現時点で彼らの行方は分かっていません。インド政府は本件に関し、人質事件が発生したことを認めている他、人質の家族とも連絡を取り合っていることを公式に発表済みです。またマリ政府と共同で人質が無事解放されるよう働きかけを行っている模様です。

現地日本国大使館は、上述のマリ国内事情も踏まえ、日本人に対してはマリを渡航する場合でも首都バマコの市内だけに渡航先を限定するよう注意喚起を行っています。

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