2025年5月4日ラオス北西部ボケオ郡内に位置する軍事施設に正体不明の武装勢力が襲撃を実行し、ラオス軍人少なくとも2名が死亡しました。この襲撃により国境を挟んだタイ側にもライフル銃の弾丸が着弾しており、現在ラオス・タイ両軍が捜査を行っています。
現時点では情報が限定的ですが、本件はラオス国内を拠点とする武装勢力がタイ・ラオス国境から2キロほどの位置にあるラオス軍事施設を断続的に襲撃したものと想定されます。ラオス軍の兵士2名が死亡しているとのことですが、内1名はラオス軍の大佐クラスだったとの情報もあります。襲撃後、ラオス軍はヘリコプターも用いた軍事掃討作戦を実施し、犯行グループを制圧したとされていますが関与した全員を逮捕ないし殺害できているかは不明です。また、本事案は4月20日この地域でラオス政府が大量の麻薬を押収したことに起因し、薬物組織による反撃ではないか、との見方も広がっています。
なお、本襲撃で用いられたと思われるライフル銃弾が国境を越えたタイの民家の屋根に着弾しており、タイ軍も本件襲撃に対しコメントを発しています。またタイ軍はラオス軍と協力し自国にも脅威となりうる国境付近での武力衝突抑止に協力すると発表しています。
【参考】ラオス治安最新情報