ネパール治安最新情報(2024年9月)/海外安全.jp


0.ネパールにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在ネパール日本国総領事館  :+977-(0)1‐4426-680

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察 : 100

◎消防 : 101

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

ネパールに対しては四か国とも政治的なデモ、ゼネラルストライキ(バンダ)への警戒が必要であある点注意喚起しています。イギリス政府は比較的危険情報レベルが低いですが、それ以外の参加国はネパールの全土あるいは大部分について、一定以上のセキュリティレベルを設定しています。

直近大きなテロ事件等は発生していませんが、地震や洪水、地滑り等の自然災害被害はたびたび発生している点も複数の国のアドバイスに記載されています。

 

一般犯罪への注意はそれほど強いトーンで記載されていませんが、特に日本政府外務省は「日本人は裕福だと思われる」点を強調しており、スリや置き引き等への注意を怠らないよう呼び掛けています。

【海外安全.jpのコメント】

現在のネパールで危険があるとすれば、政治的活動に関連した小規模な爆発に巻き込まれること、またゼネラルストライキで移動が困難になり、目的地に到達できないこと、が挙げられます。いずれも政治的な背景があるため、特に選挙や政治集会が行われる予定の有無を旅行前に確認しておくことが重要です。

また、現地滞在中もゼネラルストライキの予告等は現地日本大使館や現地メディアを通じて常時入手できるようにしておくことをおススメします。

 

自然災害は対策の余地が限られますが、特に山間の地域が多いネパールでは、数日~一週間程度、移動が困難になるケースも想定して入念な準備をしておくことが無難です。2023年11月3日に発生した大地震でネパール西部の広い地域で建物の倒壊や道路の寸断などが発生している点にもご注意下さい。

2.日本政府の危険情報

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◎「レベル1:十分注意してください」が設定されている地域は以下の通りです。

全土(フムラ郡、ムグ郡、ムスタン郡、マナン郡、ラスワ郡、ソルクンブ郡のクンブ地区を除く)

 

ネパール国内で日本人が巻き込まれたテロは発生しておらず、また、日本人・日本権益に対して直接脅威を与えるテロ組織も存在していない、との記載があります。ただし、爆発物が使用される事件も発生していることを踏まえ、テロの巻き添え被害を避けるよう注意喚起がなされています。

政治的な不安定さは残っており、特に政党が呼び掛けるゼネラルストライキ(バンダ)が実行されると、各種の交通機関が麻痺し移動が困難になること、またバンダに乗じた暴力行為の恐れもあることが記載されています。

一般犯罪の発生率は比較的低いとされていますが、日本人は裕福だと思われ一般犯罪の標的となり得ることに対し注意喚起がなされています。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

全土

特に政治的な背景で暴力行為が行われる可能性が指摘されており、全土が「十分警戒してください:Exercise increased caution」の対象となっています。特に政治的なデモや群衆を避けるよう注意喚起がなされています。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴うトラベルアドバイザリーの変更により現在イギリス政府は地図上でのリスクレベル表示は行われていません。ただし、記載内容を踏まえれば新型コロナウイルス感染症拡大前に表示されていた以下と同等の注意喚起と解釈できます。

全土が「渡航前に注意事項を確認してください:See our travel advice before travelling」の対象となっています。特段の注意事項はありませんが、地震やモンスーン期(6月~9月)の洪水、地滑りといった自然災害への注意喚起があります。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年~2021年10月末までオーストラリア政府は全ての国に対する渡航をやめるよう呼びかけており、すべての外国が「Do not travel : 渡航を止めてください」に指定されていました。2021年11月1日付でネパールは「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」にリスクレベルが引き下げられました。現在は新型コロナウイルス感染症を含め医療面のリスクは評価対象から除外されています。
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オーストラリア政府は4段階の色分け+白(評価なし)の5段階のレベルわけを行っています。ネパールは全土が下から三番目の「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」に指定されています。

政治的なデモが発生すること、自然災害も頻発していること、加えて単独でのトレッキングが危険であること等が明記されています。ネパールを旅行中は常に地元のニュース等に注意し、自身の安全確保に最善を尽くすよう注意喚起がなされています。

6.最近の治安ニュース

ネパール首都での米国支援事業反対デモ(2022年2月20日)

 

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