2020年10月24日、カメルーン南西州クンバで武装勢力が学校を襲撃する事案が発生しました。少なくとも子供ら5名が死亡、十数名が重傷を負っています。
現地当局は英語圏の分離主義者らによる襲撃であり、罪のない子供らを標的とした卑劣な犯行であると襲撃事案を批判しています。
カメルーンでは南西州及び北西州の2州で英語が広く使われる「英語圏」となってます。首都ヤウンデを含むそれ以外の地域はフランス語圏であり、カメルーン政府は通常フランス語を用いています。英語圏はかねてよりフランス語を用いる政府によりインフラ投資が後回しにされる等虐げられていると主張し、独立を訴える声も根強く存在していました。特に学校の教師にフランス語圏出身者が多く採用されていることなど、学校教育に関する不満から英語圏分離主義者らは学校への攻撃や学生の誘拐といった犯行を行ってきた経緯があります。
現時点で今回の学校襲撃の犯行グループは逮捕されておらず、詳細な事件の背景は不明ですが、英語圏分離派による犯行である可能性は否定できません。