2020年10月9日、チリの首都サンティアゴ市内中心部、バケダーノ広場(通称イタリア広場)で参加者数は数百人程度ではあったものの、一部参加者が信号やバス等を破壊するなど暴力的行為に及びました。この影響で鉄道やバスのルート変更など公共交通機関の運行にも支障が生じています。なお、この衝突の一週間前には抗議に参加していた少年を警察官が橋から川に投げ落とし、少年が死亡する事案も発生しており、治安当局への不満もくすぶっている状況です。
チリでは新型コロナウイルス感染症拡大を防止するための経済活動停止に伴い、経済的に困窮している国民が増えてきています。元来貧富の差が大きいと言われている同国では昨年(パンデミック拡大前)10月にも大規模な反政府デモがサンチアゴ市内で発生しています。
この数週間の抗議活動の状況及び昨年の抗議から約1年を迎えるタイミングということもあり、今週末も政府に対する抗議活動が実施される可能性があります。在チリ日本国大使館も在留邦人に注意を促しており、チリ国内に滞在中の方、特に首都サンチアゴに滞在中の方は最新の現地情報に十分ご注意下さい。