2020年10月14日アゼルバイジャン軍はアルメニア領内にあるミサイル発射基地2か所を破壊したと発表しました。アゼルバイジャン側の主張では、今般アルメニア領内にあるミサイル発射基地を攻撃した背景として、両サイトから発射されるミサイルやロケット砲がアゼルバイジャンの民間人をも標的とする攻撃の拠点であったため、としています。
9月下旬から高まった両国間の軍事的緊張は依然として継続しています。10月10日ロシアをはじめとする周辺国を中心とした仲介の下、両国の和平合意が結ばれていますが、合意後も双方からの攻撃は止まっていません。両国では直接の軍事行動が行われている国境付近や双方が領有権を主張するナゴルノ・カラバフ地域周辺のみならず、全土で戦時の戒厳令が継続しています。
今般国境付近だけでなく、アルメニア領内へも攻撃が実行されたことで、「戦争状態」がより深刻化する可能性は否定できません。戦争時には個人レベルあるいは民間企業・団体レベルでの安全対策には限界がありますので、滞在中の方は状況に十分注意しつつ両国からの出国も選択肢として早めの検討をおススメします。