2024年12月20日ドイツ中部マクデブルグ市内のクリスマスマーケット付近で車両が集まっている人々に突入し、少なくとも5名が死亡、200名近くが負傷しました。逮捕された犯人はサウジアラビア国籍保有者の医師で2006年からドイツに住み、ドイツ永住権を持っている男だったとされます。
本件は2016年、ベルリンのクリスマスマーケットへの大型トラック突入事案やニースのフランス革命記念日記念イベントへのトラック突入事案と類似した車両を用いた不特定多数への攻撃とみられています。クリスマス直前の金曜日夜、一般の方々が大勢集まる場所を狙って車両で突入する犯行手法は銃や爆発物等を用いずとも被害が拡大しうる「ローンウルフ型」テロの代表的手法と言えます。今回の事案ではレンタカーが用いられていると報じられており、自家用車を持っている必要すらありません。
被害はクリスマスマーケットを楽しんでいた一般の方を標的とした犯行であり、日本人を含む外国人も被害者に含まれていても全く不思議ではありません。大勢の人が集まる場所でのイベントに参加する場合には周囲の異変にいち早く気付けるよう最低限の注意力を維持することが必要です。
現時点で事件の背景、動機はわかっていませんが。20年近くドイツに住み、ドイツで医師として働いてきた人物による犯行でした。その場で男は逮捕されており取り調べが行われています。本件が単独犯によるものなのか、犯行を計画、教唆した人物がほかにいるのかはわかっていません。