イギリス治安最新情報(2024年9月)/海外安全.jp


0.日本人向けの緊急連絡先

◎在英日本国大使館:+44-(0)20-7465-6500

◎在エディンバラ日本国総領事館:+44-(0)131-225-4777

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察・救急車・消防署共通:999(全国共通、公衆電話等からコインなしでかけられます)

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

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1.総論

日本政府はイギリスに対して、それほど高い脅威度を設定していません。他方で、アメリカおよびオーストラリアはイギリス国内でのテロ発生が警戒されることを踏まえて、テロへの警戒を怠らないよう、自国民に呼び掛けてる内容のトラベルアドバイザリーとしています。

なお、イギリス政府自身が自国でのテロの脅威について5段階中上から3番目の「Substantial」と評価している点にも注意が必要です一見、安全です、という表現に見えかねない日本政府外務省の地図だけを参考にするのではなく、各国の情報を総合するようおススメします。

【海外安全.jpのコメント】

日本政府はイギリスへ渡航する日本人への注意喚起が犯罪対策中心であり、一見するとテロへの警戒レベルが他国よりも低いように見受けられます。他方で、イギリス政府自身が自国に対するテロの脅威を依然として高いと見ている点には注意が必要です。

2017年の一年間で4件テロに分類される事案が発生しており、いずれも複数の方が死傷しています。4件のテロではいずれも事件後にISに関連する通信社が犯行声明を発表しており、ISが標的とする国の一つであることは間違いありません。

日本政府の危険情報と米・豪のトラベルアドバイス及びイギリス自身のテロリスク評価との比較を踏まえ、不用意なテロの巻き添え被害に遭わないためにも、イギリス滞在中は周囲に不審人物がいないか、不審物が放置されていないか、など十分注意をしながら行動するようにしてください。

2.日本政府の危険情報


日本政府はイギリスに対し、危険情報として脅威度のレベルを示していません(「レベル1:十分注意してください」よりも安全と評価)。ただし、2017年3月、6月、9月にロンドンで、同年5月に中部マンチェスターでテロ事件が発生していることを踏まえ「テロに対する特別警戒」(PDFファイル)が必要であるとしています。

テロ以外でも特に日本人が被害に遭った事例の多いスリ・置き引き・路上強盗への注意喚起が行われています。世界的に見れば比較的安全な国ではありますが、日本と比べれば犯罪発生率は高く、日本で過ごしている時と比べて注意が必要である点が再三強調されています。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ全土が「渡航を中止してください: Do not travel」となっていましたが、2022年4月19日付で新型コロナウイルス感染症パンデミック拡大前の治安レベルに戻されています。


全土

アメリカ政府は特にテロのリスクが依然として想定されることを踏まえ、イギリス全土に対するリスク評価を「十分警戒してください:Exercise increased caution」としています。

周囲の状況によく注意し、特にレストランやホテル、観光名所、宗教シンボル、大きなスポーツや文化イベント等不特定多数の人が集まる場所では警戒を怠らないよう呼び掛けています。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

イギリス政府にとってイギリスは自国であり、トラベルアドバイスはありません。

ただし、イギリス政府は自国に対するテロの脅威について5段階評価で上から3番目となる「Substantial」に設定しています。(2021年2月4日に「Substantial」に一段階引き下げられた後、11月15日付に一段階上の「Severe」に引き上げられ、2022年2月9日に「Substantial」に戻りました)。

また、北アイルランド情勢に関するテロの脅威については5段階評価で上から2番目となる「Severe」に設定しています。

2023年6月以降、イギリス政府は全世界すべての国に対して、「イギリス権益やイギリス人に対してテロの脅威がある」旨のトラベルアドバイスを発している点にも注意が必要です。同政府として、世界各地でイギリス関連の施設やイギリス人がテロの標的となりうる、すなわちイギリス本国を狙ったテロも起こりえると評価していると解釈できます。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年~2021年10月末までオーストラリア政府は全ての国に対する渡航をやめるよう呼びかけており、すべての外国が「Do not travel : 渡航を止めてください」に指定されていました。2021年11月1日付で「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」にリスクレベルが引き下げられました。
現在オーストラリア政府は英国でのテロの危険性を理由として、新型コロナウイルス感染症拡大前よりも高いレベルの注意喚起を呼び掛けています。
unitedkingdom-aus-level

オーストラリア政府はオーストラリア政府は4段階の色分け+白(評価なし)の5段階のレベルわけを行っています。

イギリスは下から三番目の「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」となっており、テロへの警戒を怠らないよう注意喚起がなされています。

6.最近の治安ニュース

イギリス各地での暴動、警察官との衝突続発(2024年8月)

イギリス国内バークレイズ銀行への襲撃(2024年6月)

イギリス首都市内レストラン付近銃撃事案(2024年5月29日)

イギリス首都市内長刀による襲撃死傷事案(2024年4月30日)

イギリス北部グラスゴーでの不審物発見(2023年8月7日)

ロンドン市内首相官邸ゲートへの車両突入(2023年5月26日)

英国リバプール近郊難民宿泊地周辺での衝突(2023年2月10日)

ロンドン市内教会への銃撃事案(2023年1月14日)

英国リバプール近郊での飲食店銃撃事案(2022年12月24日)

ロンドン市街地路上での白昼刺傷事案(2022年11月28日)

北アイルランドバンゴでの子供襲撃事案(2022年8月26日)

イギリスウインザー城への武装侵入事案(2021年12月25日)

リバプール病院駐車場での爆弾テロ事案(2021年11月14日)

イギリス東部教会での政治家刺殺事案(2021年10月15日)

2019年5月14日ロンドン市内ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)の図書館に男が侵入、爆発物を所持していると主張したため、学生らが図書館から一時避難する事態が発生しました

 

2019年4月16日気候変動への対策を求めるデモがロンドン市内中心部で座り込みを継続し、著しく市民生活を妨害したとしてロンドン警察は290人の活動家を逮捕しています。その後逮捕者は460人を超えました

 

2018年8月21日 ロンドン市内キングズベリー駅周辺での発砲事件(3名負傷)

【参考情報】中部マンチェスターで発生したアリアナ・グランデさんコンサート会場でのテロ被害分析記事

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