イギリス各地対テロ捜査によるイラン人の逮捕

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2025年5月3日及び4日の両日、イギリス警察はテロ攻撃を準備していたとの容疑で7人のイラン人を含む8名を逮捕したと発表しました。ロンドン、スウィンドン、マンチェスターの各都市で逮捕及び捜査が行われています。現時点で英国のテロ脅威度は5段階中真ん中に設定されていますが、潜在的なテロの脅威には注意が必要です

 

本件はイギリス国内で計画されていたテロを未然に防ぐ目的で行われた捜査による逮捕です。具体的にどのようなテロ攻撃が計画されていたのかは現時点で公開されておらず不明です。3日土曜日に5名、翌4日に3名合計8名が逮捕されており、そのうち7名はイラン国籍であるとされています。

なお、一部報道によれば、今回逮捕されたイラン人の多くは昨年来イギリスの諜報を担うMI5がテロに関与する恐れがあると警告していた人物とされています。今回の作戦は警察のテロ対策部門とMI5の合同作戦によってテロが未然に摘発された事案と評価できます。

英国におけるテロ攻撃に対する脅威度とその公表については、政府が、「危機的critical)」、「深刻(severe)」、相当(substantial)」、「平穏(moderate)」、そして「低(low)」の5段階です。近年重大テロ事案が起きていないことから、2022年2月以降は5段階中の真ん中にあたる「相当(substantial)」に維持されています。ただし、2023年のパレスチナのイスラム過激派組織ハマスによる対イスラエル奇襲攻撃以降の治安情勢の影響によるものなど中東情勢に起因した、潜在的なテロの脅威が英国内でも存続していることを示ておりテロが起こりうることを念頭に置いた注意が必要と言えます。

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