2024年5月1日ポーランド首都ワルシャワ市内のシナゴーグ(ユダヤ教寺院)に火炎瓶のようなものが投げ込まれました。建物外壁が燃える被害が発生しましたが人的な被害は発生していません。中東情勢に関連すると思われるユダヤ教関連施設への攻撃の予兆として留意が必要です
事件は現地時間の深夜1時頃に発生し少なくとも3つの火炎瓶のようなものが投げ込まれており、外壁が一部炎上したものの速やかに消し止められました。警察が実行犯や犯行の背景を捜査中です。犯行時刻や犯行の方法から推測すると一般人をたくさん巻き込む目的というよりは嫌がらせが目的と想定されます。ただし、反イスラエル、反ユダヤ教のセンチメントがポーランドにも及んでいることを示唆する事案と言えます。
ポーランドの政治家らは本件を非難しヘイトクライム/憎悪犯罪はポーランド領内で認められないといった表現をSNSで発信しています。また一部政治家は本件の背後にロシアがいるのではないかニュアンスをほのめかしていますが現時点でロシアの関与が明確に判明しているわけではありません。
中東情勢の推移は予断を許さない状況です。欧州やアメリカを含め世界各地でイスラエル大使館やユダヤ教寺院、あるいはイラン関連施設等への接近は極力避けるよう推奨します。