2023年2月12日スペイン首都マドリッド市内で医療関係者が人員不足・予算不足に対する抗議活動を行いました。大規模な衝突等は発生していませんが、市内中心部の移動が困難になる等の影響が出ています
スペインでは現在医療人材の不足、医療セクターへの公的予算配分不足による医療機器不足が深刻になっています。公共の病院では入院待ちの患者も多く生じており、医療システムの維持が困難であるとして医療関係者がたびたび抗議活動を行っています。昨年11月、本年1月のデモでは約15万人が集まりましたが、先週末のデモでは25万人が参加したと報じられています。デモの規模が徐々に大きくなっている点には十分な注意が必要です。
また、同国の左派・右派が国家的な医療崩壊をテーマに議論を行い始めており今後関連のデモが政治色を帯び始めた際には更なる注意が必要です。
全てのデモに高いレベルの警戒をしなければならないわけではありません。他方で、現時点で混乱が起こっていない場合でも抗議活動に参加する人数が20万人を超えた場合、警戒度を上げるべきと考えています。
【参考コラム】警戒すべきデモの条件～香港民主化デモを題材に～
