知識の有無が生死の分かれ目になる場合

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知っているだけで命が助かることもある

代表の尾崎です。

今年の日本は連日気温差が激しいですね。少し前に気温の変化についていけなかったためか、体調を崩しそれから回復しないまま数週間。自分の体調も管理できず少しつぶやきが空いてしまいました。

 

さて、本日は比較的シンプルに。

 

講演を聞いていただいた一般の方とお話していると、よく海外にいらっしゃる方でも「安全対策は自分とはあまり関係ないなぁ」という考えをお持ちの方にお会いすることがあります。むしろ何度も海外旅行にいらっしゃっている方や海外留学していました!という方ほどそう思っておられる方の割合が高いかもしれません。

 

自分の力で土地勘のない、言葉も通じにくい海外で生きて帰ってきた!という自信があることはとても良いことだと思います。ほとんどの方は旅行中や留学中に犯罪やテロの被害に遭うこともありません。ですので、現状のままでも問題がない、と言えば問題はないのですが、

 

いざという時に必要な知識がない(自分はこれまで大丈夫だったという自信はある)方

 

と、

 

万が一に備えて自分の身を守るための知識を念のため得ておこうと考える方

 

どちらが生き残る確率が高いか、と言えば後者であることは言うまでもありません。

 

まさに知識の差が生死を分けることだってあるのです。

 

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日本では気にもしない。でも海外では・・・?

簡単な例を一つだけ。それは狂犬病の脅威です。

イメージ画像(尾崎好みの犬の写真を選んでみました。photo by pexcels

日本では狂犬病ウイルスは根絶されており、1957年以降国内での感染例はありません。「平成最後」という言葉が流行する2018年からすると遥か昔に根絶されたと理解いただいてよいでしょう。ですので、日本国内で犬に噛まれた時、真っ先に狂犬病を心配する方はいないはずです。狂犬病の可能性を思い描くことがなくてもその方を「無知だ」とは言えない、これが日本の(ありがたい)実態ですね。

 

 

ただ、この狂犬病は世界全体でみると全く根絶されていません。そして、この狂犬病はその性質上発症してしまうとほぼ治療方法はなく、致死率は100%です。

日本では見たことも聞いたこともない、という人がいても何ら問題ないのですが、世界各地で今なお狂犬病による死者が出ていることは事実です。つまり、日本では「犬に噛まれて狂犬病が怖い〰!」と大騒ぎすることは過剰反応と言われても仕方ありません。しかしながら狂犬病発生国ではむしろ狂犬病を警戒しないなんてありえない、ということになりますね。

厚生労働省発表の狂犬病発生状況

 

ここ一か月だけもモロッコで犬に噛まれたイギリス人男性が帰国後狂犬病を発症して死亡した事例や日本人がミャンマーで犬に噛まれたものの適切な事後処置で危険を免れた事例が報告されています。

 

この生死の分かれ目は自分の国で犬に噛まれてもそのままでよいという「常識」を旅行先でも通用すると考えてしまっているかどうかです。より正確に言えば世界の大部分では狂犬病の危険性が残っており、犬に噛まれたらすぐ病院で洗浄とワクチン接種が必要だと知ってるかどうか、です。

 

海外安全セミナー

最低限の知識は大抵無料で手に入る

海外での安全管理というと、

・防弾車

・屈強な警備員

・専用の通信回線

・スパイ映画のような隠し道具(!?)

といったイメージをお持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。スパイ道具はさておき(笑)、組織的に関係者を守るために上の三つが必要なことはあります、

 

しかしながら、海外で皆さんご自身の身を守るためになにより必要なのはお金のかかる道具ではなく、皆さんご自身の知識です。それも安全対策の講義ができるような専門知識ではなく、ごくごく普通の一般常識プラスアルファというレベルで十分なのです。

 

そういった知識がどこで手に入るか、と言うとこれまたありがたいことに日本政府や各種団体が無料でHP等に公開してくれているのです。お金を払って本を買う必要もなければ専門のセミナーに出向く必要もありません。HPを視るだけなら、時間もお金も最低限の投資と言えるのではないでしょうか?

 

例えば旅先でよくある犯罪被害を調べるには日本政府外務省の「海外安全ホームページ」で旅行先の国を検索すればよいだけです。

旅行先で注意しなければいけない感染症や衛生面の状況を確認するのは厚生労働省検疫所のホームページに記載されています。

もし長期駐在される方で事前にどんな予防接種を受けなければならないか調べる場合には推奨されるワクチンをまとめた検疫所のホームページがあります。

現地滞在中に発生した異常事態や自然災害の情報がほぼリアルタイム、日本語で入手するなら外務省が運営する「たびレジ」に登録しておけばよいのです。

【参考コラム】10分でできる!たびレジ登録ガイド2023~あなたのために、家族のために~

 

最初は調べ方がわからず戸惑うかもしれませんが、最近は各行政機関のHPも使い勝手が良くなってきています。万が一の際生死を分かつ知識を最低限持っておくなら、こうした無料の情報源を積極的に活用することをおススメします。

この項終わり