2024年6月26日現地午後ボリビア首都ラパス市内の大統領官邸付近で一部の軍兵士が集結し、襲撃を試みる動きがありました。首都市内の広場が一時占拠されるなどしましたが、数時間後に事態は鎮圧され、現職大統領が政権継続を宣言しています。
本件は現在ボリビア政府を率いる左派政権の転覆を狙ったクーデター未遂といえます。ただし、軍内での意識統一は不十分だったとみられ、数時間で事態は鎮圧されました。襲撃・クーデターの試みを主導したのは軍の前司令官であるズニカ氏とみられており、同氏を含む軍兵士らが身柄を拘束され取り調べが行われています。
ズニガ氏は政権批判を行う発言をめぐり先週軍司令官の職を解任されています。また、事態が鎮圧されたのち、アルセ大統領は公邸バルコニーに姿を見せ、国民に感謝を述べるとともに、同氏率いる現政権の継続を表明しています。
ズニガ氏は今週に入り、解任されたとエル・パイス紙は報じた。モラレス元大統領の2025年大統領選への再出馬を阻止すると発言したのを受けた。
アルセ、モラレス両氏は現在険悪な関係にあるが、かつては左派政党・社会主義運動(MAS)の盟友だった。
兵士らが撤退した後、アルセ大統領(60)は官邸のバルコニーから支持者に感謝の意を表明した