2024年12月12日ブラジル南東部リオデジャネイロ市内のファベーラで外国人観光客が銃撃を受け負傷しました。被害者は観光地であるコルコバードのキリスト教像に行くため携帯の地図アプリを利用していたところ、誤って犯罪組織の拠点地域にに立ち入ってしまったとみられています。
本件被害者はアルゼンチン人の観光客であり、GPSを利用して観光地に向かおうとしていたところアプリが治安の悪い地域を考慮せず最短距離で案内したことが原因と伝えられています。事件現場はComando Vermelhoと呼ばれる犯罪組織構成員が拠点としているモロ・ドス・プラゼーレスと呼ばれる貧民街(ファベーラ)でした。被害者の命に別状はなく病院で治療を受けていますが、当面治安当局は同ファベーラ周辺でのパトロールを強化し、強制捜査などを行う方針です。犯罪組織と治安当局の衝突や銃撃戦なども懸念されますので、貧民街への接近はおススメしません。
また、ブラジルで広く使われるポルトガル語と近いスペイン語話者であるアルゼンチン人でも、安易に地図アプリに従って市街地を歩くと誤って治安の悪いエリアに入り込むことがあることを示す事例です。日本人観光客の場合にはより慎重に安全なエリアを通行することを心がけ地図アプリを信用しすぎないよう強く推奨します。