オマーン首都イスラム教宗教施設への襲撃事案

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2024年7月16日現地未明、オマーン首都マスカット市内、ワディ・アル・カビール地区のイスラム教シーア派宗教施設付近で銃撃事案が発生しました。少なくとも4名が死亡し多数が負傷したと現地警察が発表しています。本件はイスラム教暦1月(ムハッラム)のシーア派宗教行事を標的としたテロ攻撃の可能性が指摘されています。

 

事案はイスラム教シーア派が礼拝等で使用する宗教施設で発生しました。2人以上の武装グループが自動小銃等を用いて施設周辺で銃撃を行い、少なくとも4人が死亡しています。事件当時施設にはパキスタン人を含むアジア系のシーア派信徒が集まっていたとみられ、死者のうち2人はパキスタン国籍であることが明らかになっています。現時点では現地オマーン王立警察が事案の詳細を発表していないため被害の全容や犯人グループの正体、動機等は定かではありません。

オマーンは中東諸国の中では相対的に治安が安定しているとされてきた国です。治安当局の能力も比較的高く、これまで大きなテロの発生は少なかったのですが、今回ムハッラム月間のシーア派宗教行事中にテロが発生しました。

【参考】オマーン治安最新情報(日・米・英・豪のオマーンに対するトラベルアドバイス日本語まとめページ)

現在ワディ・アル・カビール地区周辺には接近しないよう在オマーン日本国大使館からも注意喚起が発せられています。また、本件以外にもムハッラム期間中(8月7日ごろまで)は多数の宗教行事が続きます。当面の間イスラム教徒の多い地域に滞在中の方は宗教施設や宗教行事(集会)等への接近を避けるようご注意下さい。

 

【参考コラム】2024年のハイリスク期間の一つ、ムハッラムとアシュラ注意喚起

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