パレスチナ・イスラエル間の武力応酬

この記事のURLをコピーする

2019年5月4日パレスチナ側から250発以上のロケット砲がイスラエル領内各地に発射される事案が発生しました。イスラエル側はミサイル防衛システムを発動し、大きな被害は発生していない模様です。

 

他方で、イスラエル側はロケット砲発射に対する報復としてパレスチナ領内を空爆しました。パレスチナ当局の発表によれば少なくとも6名が死亡しているとのこと。そのうち1人は妊婦であり、1人は1歳の女児であると発表しています

 

イスラエルによる空爆を報じるCNN画像よりキャプチャ

 

イスラエルとパレスチナの間では長らく紛争が続いています。2014年以降しばらくは停戦合意などが一定程度守られてきており、大規模な交戦と呼べるような事案が下火でしたが、2018年11月に5年ぶりとなる大規模な攻撃の応酬が発生しました。その後も停戦合意は結ばれているものの、合意違反を承知での攻撃の応酬が続いています。

 

今回の応酬は5月8日のイスラエル戦没者記念日、5月9日独立記念日祝日、5月14日独立宣言の日、といった一連の重要な日程を目前にしたできごとです。加えてパレスチナ側にとっては5月15日がナクバの日=1948年のイスラエル建国によりパレスチナの地に住んでいたアラブ人が難民となったことを嘆く記念日を迎えるタイミングです。

 

ロケット砲や空爆といった武力行使以外にもパレスチナ住民によるイスラエルへの抗議デモなども多く開催されるため、イスラエル当局と住民らの衝突リスクも否定できません。

 

国際社会による調停の努力は行われていますが、今週から来週にかけて更なる攻撃の応酬も想定されるタイミングと言えます。

 

在イスラエル日本国大使館も周辺地域に滞在中の日本人に対し、強く注意を呼び掛けていますので、ご注意ください。

海外安全メールマガジン登録