2024年6月11日アメリカFBIは先週末までに、ニューヨーク、フィラデルフィア、ロサンゼルスの3都市でISISと関連している可能性があるタジキスタン人移民8名をテロの容疑で逮捕したと発表しました。8名はいずれも犯罪歴等はなく、テロ被害も発生していませんが現在関連の捜査が行われています。
8人はいずれもアメリカ南部から合法的に入国しているタジキスタン人移民とのこと。直近ISIS関連組織とのやり取りが行われた可能性を踏まえ、米連邦捜査局(FBI)が主導する合同テロ対策本部の要注意人物に浮上し逮捕されました。逮捕に関わった当局者らからは現時点でテロの兆候は見られないものの、監視を行っている間にテロや犯罪が発生しないよう、予防的に逮捕に踏み切ったとの発言もなされています。
米国では本年4月に「外国情報監視法(Foreign Intelligence Surveillance Act)」が成立しており、情報機関等がなんらかの不審な行動を見せる外国人を監視できる権限を持つことができます。米国内でも同法への批判は残っていますが、アメリカ国内での未然のテロを防ぐことを優先して今回のような逮捕が行われうる、ということを示唆する事案です。