トップ画像はアメリカ国務省が入るハリー・S・トルーマンビル(国務省HPよりキャプチャ)
アメリカ国務省発表のテロ発生状況レポート
日本では外国との交渉や外国での自国民保護を外務省(英語ではMinistry of Foreign Affairs)が担っています。アメリカ政府の場合は同様の機能を国務省(英語ではState Department)が担っています。世界最強国アメリカの国務省トップともなれば、アメリカ大統領以上に全世界各地を訪問しながら、世界全体を俯瞰した外交を統括することになります。
そのアメリカ国務省、アメリカ国民の保護を目的として、またアメリカの外交政策上の分析のためにも毎年全世界で発生したテロ事件の分析を行っています。2019年版は2020年6月に公開されました。残念ながら、日本国内では先日こういったレポートが公開されたことはもとより、テロ事件の分析をまとめた報告書の存在すらほとんど報じられていません。
他方で、現代は世界中のどこで、いつ、どんな形でテロが発生するかわからない時代。世界各地の情報を網羅的に収集し、大勢の専門分析官が処理した地域別のレポートを見られるのであれば見ておいた方がよいのは言うまでもありません。
なおかつ、このレポートは正真正銘無料で公開されているのもポイントです。日本政府外務省が提供する各種の邦人保護サービスは原資が我々の税金ですが、この報告書作成の資金源はアメリカの税金です。中身の濃い無料のレポートがある、しかも命を守るために役に立つものだとなれば、読まない手はないと思うのですが・・・。
2019年版報告書が掲載されている国務省HPはこちらから
【次ページでは・・・国務省のレポートに書かれている重要なポイントをかいつまんでご説明します】