【参考情報】海外安全.jpが大切にしていること

この記事のURLをコピーする

テロの詳細情報を不必要に垂れ流すことはしません

 

アーダーン首相の議会発言よりも前に、我々は今回のクライストチャーチモスク銃撃事件の初期事案分析を公開していました。

【事案分析】NZクライストチャーチモスク襲撃事件

 

ただし、実行犯の名前はもちろん、犯人が襲撃前に発表していた犯行趣意書(マニフェスト)」や襲撃中のライブ映像当は一切公開していません。

 

 

重大なテロ事件の分析ページであるにも関わらず、なぜ我々がこういった情報を記載しなかったのか。それは実行犯の実名等を一般の方が知っても何の意味がないどころか、逆に心に棘が刺さる情報だと判断したからです。我々は知りたいと思っていない方の心に悪影響がある情報を不用意に掲載したいとは思っていません。

 

我々がお伝えしたいのはあくまで皆さんが海外で安全に活躍できるための情報なのです。具体的には

 

 ・世界のどの国・地域でどんな事件が発生しているのか

 ・皆さんが身を守るためにどのような工夫が必要なのか

 ・過去に不幸にしてテロによって死亡された方はどのようにすれば助かる可能性があったのか

 

といった情報です。

 

これ以外の情報、例えば実行犯の名前や使用された武器の種類や殺傷能力、被害者のご遺体の画像などは皆さんの身を守るための情報として必須とは言えないと考えています。ましてや今回の実行犯が発表していた奇怪なマニフェストや襲撃時の動画を一般の方が見る必要は一切ありません。大事なのは今回どういう場所が狙われ、どうやっていれば助かったのか、なのです。

 

こうしたある意味では「毒」のある情報は我々セキュリティコンサルタントが咀嚼すればよいだけのこと。その上で「毒」を抜いて一般の方が役立てられる情報を提供することが我々の役割なのだと認識しているのです。

 

どういった情報が「毒」であり、どういった情報は一般の方にお伝えしなければならないのか。この判断はまさにセキュリティコンサルタントとしての倫理観が問われる場面でしょう。知る必要があるのかないのかを考慮せず、単に知っている情報を全て出して自慢げに語るのは我々が目指すセキュリティコンサルタントのありかたではありません。

 

我々海外安全.jpはまだまだ小さな存在です。本音としてはもっと多くの方に見ていただきたい。(Webの言葉で表現すればPVやセッション数を伸ばしたい)ただし、PVやセッション数を稼ぐために、過激な情報を公開するようなスタンスは絶対に取りません。これは代表である私尾崎の倫理観ではありますが、一般社会に対し、不用意に「毒」をまき散らすことはしたくないのです。

 

日本人の方が、海外旅行や駐在された際に、危険な目に遭う可能性を少しでも下げたい。そのために皆さんの身を守るための簡単な工夫やノウハウをお伝えしたい。そして、HPのような誰もがアクセスできるフォーマットでは「毒」は掲載しない。これが我々海外安全.jpが大切にしていることです。

 

この項終わり