最高財務責任者(CFO)の育成が盛んに
代表の尾崎です。
4月14日付の日経ヴェリタス紙に興味深い特集がありました。一橋大学と日本取引所グループが共同で「最高財務責任者(CFO=Chief Financial Officer)」を育成する取り組みを進めているとのこと。日本で初めて財務の最前線で活躍できるCFOの育成を目指し、「CFO大学」の運営が始まったとされています。
「CFO大学」(正式名称は「財務リーダーシップ・プログラム」)では上場企業の現役経営層や次世代の経営幹部候補性などに向けて
・企業価値を高めるためのCFOの役割
・企業の経営状況や競争環境の分析方法
・資本コストを意識した経営戦略
・M&Aによる企業価値の引き上げ方
・経営上のリスク回避・低減方法
・企業の持つブランド価値や特許、商標の活用
・投資家や銀行等ステークホルダーとの対話方法
といった、一般的な財務知識に留まらず経営哲学や組織論まで幅広い講座が行われているようです。卒業生には東京海上ホールディングスや全日本空輸の社長、キリンホールディングスやコカ・コーラジャパンの執行役員などなどそうそうたる顔ぶれが並んでいます。
また、日経ヴェリタス紙によれば、こうしたCFOの育成は中小企業やベンチャー企業向けにも広がっているそうです。
なぜ財務部長ではなく、最高財務責任者の育成が盛んになってきているのでしょうか?同記事によれば財務部長の役職が企業の「金庫番」だけをやっていればよい時代が終わり、「経営者の参謀役」を務めなければならない時代になっているからだとしています。