金融詐欺に引っかかる人はどんな人?

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「自信過剰」「慢心」が一番危ない

 

さて、ここまでは金融詐欺の話でしたので、被害に遭った場合でも失うのは金銭、仮想通貨等でした。しかしながら、身体、生命の安全にも重要な示唆があるのではないかと思うのです。

 

海外における犯罪被害、交通事故被害でもよく聞くパターンが

 

 「海外には慣れているし、自分は被害に遭わないと思っていた」

 「何度も訪れたことのある土地だったので、油断していた」

 「これまでも同じように道を渡っていたので問題ないと思っていた」

 

などなどの発言。まったく海外旅行がはじめてで、警戒しながら旅行を楽しんでいる方が深刻な被害に遭うケースは実は稀です。むしろ、ある程度海外旅行の経験を積んだり、何度も同じ場所に行き土地勘がある方が思いがけない犯罪被害、事故被害に遭うケースの方が多いかもしれません。

 

これはまさに「自信過剰」「慢心」が身体、生命への安全を脅かしている事例と言えないでしょうか?金融リテラシーのように海外での安全対策クイズを実施し、安全対策リテラシーの自己評価と比較してみるとどうなるか。おそらくは、金融リテラシーと金融詐欺被害率と似た傾向が出るように思うのです。

 

つまり、安全対策リテラシークイズの点数に比して、安全対策リテラシーへの自己評価が高すぎる人ほど海外で危険な目に遭う確率が高いという仮説です。金融リテラシーのように定量的な実証研究はできていないのですが、感覚的にはあながち間違っていないのではないかと思います。皆さんも国内であれ、海外であれ「自信過剰」「慢心」には十分ご用心下さいませ。

 

この項終わり