「買ったはいいけど使われない」は身近にも
約19億円の税金を使ってサイバーセキュリティ対策用のシステムを使ったものの、使い勝手が悪すぎて、全く使われないまま廃止された「セキュアゾーン」。金額もさることながら、税金という性質上批判は免れません。ただし、批判ばかりでは済まされない、むしろこうした事例を他山の石としてみた方がよいようにも思うのです。なぜか。皆さんの身近なところにも似たような事例があるからです。
会社であれば、
せっかくグループウェアを導入したものの、ほとんど使われていない
顧客管理システムを使ったものの、登録数が低調
リモートワークのためにウェブ会議システムを開発したが、みんな会社に来ている
といったシステム開発の事例が顕著でしょうか?中小企業やベンチャー企業の拡大期には店舗/生産ラインを増やしたはいいけれど、資金や人手不足で現場のオペレーションが大混乱するという事例もよく見聞きしますね。
個人の生活の範囲でも
買ったはいいけれど、ほとんど着ない服がある
ダイエット用の運動器具を購入したけれど、全く運動していない
サプリメントの定期購入を使っているが、飲まないのでたまる一方
といった事例はあちこちで発生しています。他人事ではありません。筆者も身に覚えがあったり、なかったり・・・。
原資は税金ではないので個別企業や個人の責任とはいえ、「これを買えば問題解決!」「導入すれば仕事/生活が良くなる」というのは大きな事実誤認であることは明白です。
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