2023年10月1日、総選挙を控えるポーランド首都ワルシャワ市内で数十万人が参加する反政府政治集会が開催されました。特段大きな混乱は報告されていませんが、ウクライナ支援の賛否を含め現政権への批判が高まっていることを示唆する現象と言えます
ワルシャワ市長によれば、今回の集会は過去最も参加者数が多かったワルシャワでの集会であるとしています。今回の集会は親EU的な政策を訴える野党党首らが呼び掛けており、右派的/排外的な現政権の各種政策に対して抗議の声をあげました。集結した人数は都市部での移動が困難となり、安全上警戒が必要なレベルに達していますが、今回大規模な混乱は発生していません。
野党勢力はウクライナ支援を目的としたウクライナからの小麦を輸入を規制する方針も批判の対象としています。ただし、同輸入規制はポーランドの農民らが経済的に損失を被ることを防ぐ目的で掲げられており、農家からは与党の方針が指示されているとの情報もあります。
ポーランドでは15日に総選挙を控えており、選挙前後でさらなる政治集会の開催が見込まれます。状況によっては与野党の支持者ら、あるいは治安当局と各種集会の参加者らが部分的な衝突に至る可能性も否定はできません。