ブルキナファソでの軍部内対立

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2022年9月30日ブルキナファソ首都ワガドゥグ市内軍基地で爆発や銃撃が発生しました。本件は1月にクーデターにより権力を掌握した同国軍ダミバ中佐のグループ別に軍内部のグループが方針の相違から新たなクーデターが発生した模様です。

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新たなクーデターを支持する市民らのグループ。ロシア国旗を持つ一団もいる(NPRのウェブサイトよりキャプチャ)

 

本件は同国の「パートナー」としてこれまで通りフランスと共に治安維持を行うか、新たにロシアと共に治安維持を行うかが論点となっています。

新たなクーデターを起こしたグループはダミバ中佐を退陣させるとともに、当面の間憲法の停止、陸・空の国境閉鎖(10月2日に閉鎖は解除)、夜間外出禁止令等を発表しています。軍の広報担当者は現在軍内部での話し合いが行われていると発表しています。

本件に関連して、10月1日にはワガドゥグ市内フランス大使館やその周辺の建物が襲撃され損壊するといった被害も発生しています。現在進行形で事態は進展中であり、状況によっては治安が急速に悪化する可能性もあります。滞在中の方は最新情報に十分ご注意の上、安全確保に留意ください。

 

10月5日新たなクーデターを主導したトラオレ大尉が正式に大統領に任命されたと発表されました。9月30日以降続いていた権力空白は解消されたことになります。クーデターで大統領の座を追われたダミバ氏は3日トーゴに自主亡命したことも発表されています。

一連の発表により直近の不安定要因は解消されましたが、引き続き国内でフランスやロシアとの関係、治安維持のためのパートナーシップ相手などをめぐる意見の対立などは発生しうる状況です。

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