南スーダン治安最新情報(2024年9月)/海外安全.jp


2023/05注釈:現在事実上の内戦状態となっているスーダンと本ページでご紹介する南スーダンは別の国です。スーダンの情報は次のリンクからご覧ください。
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0.南スーダンにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在南スーダン日本国大使館   :+211-(0)92-267-1506/1507
(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察 :112

◎消防 :092-277-7785

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

日・米・英・豪いずれも南スーダンに対しては極めて厳しいリスク評価を行っています。どの国も一般の方には南スーダンへの渡航を推奨しておらず、真に必要な方のみ現地入りするよう記載されています。日本のみ首都ジュバだけ一段階危険情報のレベルを下げていますが、警戒を緩めてよいとの趣旨の表現はなく、実質的に一般の方に南スーダンには渡航しないよう呼びかけている点では他の参加国とほぼ同じと考えてよいリスク評価です。

政治的、民族的な対立を背景とした武力衝突を筆頭に、銃を用いた犯罪や誘拐、待ち伏せ攻撃などが国内各地で頻発していること、滞在中は現地メディア報道等で政治・治安情勢を把握し、安全な場所に滞在するよう呼びかけている点もほぼ共通しています。

【海外安全.jpのコメント】

南スーダンは国家が成立してからまだ10年程度しか経過していません。政治的、民族的あるいは経済的な利害対立を背景とした暴力行為の発生件数は高止まりしていますが、治安維持機構を含め効果的な対応ができているとは言えません。

不安定な状況の中でご自身及び所属組織関係者の安全を守ることは容易ではないと言えます。南スーダンに滞在しするに値する業務がある場合には現地大使館はもとより信頼のおけるセキュリティコンサルタント、現地エージェント等を連携し十分な安全対策を講じることをおススメします。

2.日本政府の危険情報

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「レベル4:退避してください。渡航は止めてください」が設定されている地域
ジュバ市内及びジュバ市の境界から2キロを超えるほぼ全土

「レベル3:渡航は止めてください」が設定されている地域

ジュバとその周辺(ジュバ市の境界から約2キロの範囲)

2016年7月の軍事的な衝突以降首都ジュバを除き国内各地で衝突や殺傷事案等が続発していることが記載されています。これを踏まえ、ほぼ全土で渡航を控え、退避するよう呼び掛けられています。一般の方は南スーダン全土への渡航は推奨されておらず、以下の通り業務上の必要性がある方のみ、所属団体の入念な安全対策を講じた上で立ち入るように呼び掛けられています。

既にジュバ市に滞在している方は、最新の治安関連情報に注意するとともに、所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策(安全な滞在場所、安全な移動手段、緊急の連絡体制、具体的な退避計画等)を講じ、不測の事態に備え、退避を含めた危険回避を常時心掛けてください。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

誘拐や武力衝突のリスクが高止まりしているため全土に「渡航を中止してください: Do not travel」のリスクレベルが設定されています。

カージャック、銃撃、強盗、待ち伏せ攻撃、誘拐等の凶悪犯罪が全土で頻繁に発生している点注意喚起がなされています。また、政治的あるいは民族的に対立するグループ間の武力紛争が続発しており、情勢が不安定である旨も説明されています。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

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全土に「渡航を推奨しません:Advise against all travel」が設定されています。

全土で治安情勢が安定しているとは言い難いことを踏まえ地元メディアを十分にチェックし、安全な場所に滞在するようアドバイスが明記されています。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年~2021年10月末までオーストラリア政府は全ての国に対する渡航をやめるよう呼びかけており、すべての外国が「Do not travel : 渡航を止めてください」に指定されていました。2021年11月1日付で多くの国のトラベルアドバイス上リスクレベルが引き下げられていますが、南スーダンに対しては、政治的な不安定化や暴力を伴う衝突が継続しているとして、全土に「Do not travel : 渡航を止めてください」が設定されています。

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全土で暴力を伴う衝突が発生していること、テロ事案の発生が排除できないこと、誘拐や殺人、銃撃事案、家屋侵入、武装強盗、カージャックや性暴力が首都ジュバを含む全土で多く発生している旨記載があります。また、過去の紛争の名残として幹線道路を外れた場所には地雷や不発弾が残っている可能性があるとの指摘もなされています。

6.最近の治安ニュース

南スーダン幹線道路での待ち伏せ攻撃(2021年8月16日)

南スーダン政党内武装組織同士の衝突(2021年8月)

 

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