インド首都大気汚染の悪化

この記事のURLをコピーする

2023年11月に入り、インド北部の首都ニューデリー周辺で大気中の汚染物質濃度が極めて深刻なレベルとなっています。現地環境衛生当局は先週から公立学校を休校としている他、13日以降車両の通行制限を行うと発表しています。滞在中の方は外出時の体調管理に十分ご注意下さい

delhi-air-pollution
大気汚染により視野が数十メートルまで低下したデリー市内の様子(BBCのウェブサイトよりキャプチャ)

 

インドでは毎年11月頃から農家による野焼き、ヒンドゥー教の祝祭に伴う爆竹の使用、市民らによる焚火や暖房使用の開始といった要因が揃い、例年大気汚染が深刻化する傾向が確認されています。今年は特に大気汚染が深刻であり、11月7日には大気汚染指数が人体に「有害」とされる301以上に迫っています。インド環境衛生当局は10月下旬から建設工事の一時停止、散水車による埃止め、学校の休校といった手段を順次講じていますが、現時点で劇的な大気質の改善は確認できていません。

現地滞在中の方は大気状況が極めて悪い日の外出を極力控える他、外出時のマスク使用、室内での空気清浄機使用等体調管理のための方策をおススメします。

air-quality-chart
大気汚染レベルとその解説。現時点でデリーは傾向に「有害」とされる最悪の状態となっている(Research Gateのウェブサイトよりキャプチャ)
海外安全メールマガジン登録