グローバルテロリズムインデックスとは
英エコノミスト誌系のシンクタンクであるInstitute for Economics & Peaceという団体が毎年発表しているGlobal Terrorism Index(グローバルテロリズムインデックス)という指数があります。これは世界各地で発生したいわゆる「テロ」に分類される事件の数や被害規模を指数化して、ランキングしたものです。
このインデックスの特徴として
・世界中のほとんどすべての国・地域が評価されること
・同じ基準に基づき、国別に0~10の間で指数が算出されること
・毎年発表されるため指数の変化や順位の変化が見えやすいこと
・色分けされた地図が公表されるため、本文を読まずともテロ危険度が把握しやすいこと
などが挙げられます。
このインデックスの最新版となる、2020年版が11月25日に公開されており、こちらからダウンロードが可能になりました。当サイトでも早速内容を確認しましたので、今回は概要をお伝えしたいと思います。詳細をお知りになりたい方はぜひオリジナル英文PDFをお読みいただければと思います。
なお、2018年版から各国のランキング順位の変動が明記されるようになりました。代表の尾崎は数年前から
「テロリズムインデックスの各国順位の変動、特に急に順位が上がった国ではそれまで起こらなかったような大きなテロが起こることが多い。『アノマリー』ではあるものの、先行指標として有効かもしれない」
と発言していました。今年も順位の変動が明記されており、読者の皆様が関係する国の順位変動だけでも確認されると皆さんの安全確保に役立つかもしれません。なお2019年3月に発生したニュージーランドでのモスク襲撃事案の影響で同国のインデックス、ランキング順位が急激に上昇していますが、やや特殊な事案に引きずられている点には留意が必要です。
【次ページでは・・・2020年版報告書の記載内容を日本語でざっとご説明します】