当サイトが注目するテロの傾向
報告書からは世界全体でのテロ被害改善傾向が読み取れました。しかしながら、注意しなければいけないのはアフガニスタンやナイジェリア(特に北部)といった皆さんが行かないであろう国での被害改善が世界全体の統計に大きく影響しているという点です。つまり、アフガニスタンやナイジェリアに滞在されない方にとっては2014年比59%の大幅改善は額面通りには受け取れず、むしろより多くの国でテロが発生するようになっている点に注意する必要があると考えます。
また、冒頭ご紹介したように、当サイト代表の尾崎はグローバルテロリズムインデックスの各国ランキング変動やその他各種治安情勢を踏まえて、近い将来どういった国が危険か毎年検討しています。残念ながら警戒していた国で大きな事件が発生することもありますし、注意して情報を集めていたものの特段なにも起こらなかったという国もあります。
ご参考までに当HPが考える向こう一年間のテロ要警戒地域、またテロ発生傾向を提供します。
・インデックスの順位が上がっている国のうち治安に関係する情報などを踏まえ特に注意が必要ではないか、と当サイトが考える国はスリランカ、ルワンダ、オランダ
・これらの国は日本人一般にとって国名とテロが結び付きづらく、警戒が必ずしも十分ではない可能性もある。
(イラクやアフガニスタンのような大規模なテロが次々と起こるという意味ではない。小規模ながら現在の警備状況では防ぎきれない無差別テロなどによって、一般人に被害が発生しても驚かないという意味合い)
・ヨーロッパ及び欧米では引き続き銃の乱射や車両の突入といった「誰でもできてしまう」単独犯によるテロへの警戒を解いてはいけない。特に政治的背景を有するテロ件数、死者数の増加傾向は明確になってきている
・新型コロナウイルス感染症に伴う経済格差の拡大の影響は今後表面化しうる。極右による過激な活動が新型コロナウイルスによって加速する可能性も指摘されており、西洋諸国を中心にテロ被害が深刻化しても不思議ではない
最後に一点目で指摘した要注意国に対し、日・米・英・豪各国がそれぞれの国民向けにどのような旅行前アドバイスを提供しているかまとめたぺージのリンクをご紹介しておきます。
この項終わり