灰色のサイは何頭いる?

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新型コロナウイルスは突然発生したわけではない

 

ご無沙汰しております、代表の尾崎です。

新型コロナウイルス感染症の影響がまだまだ残ってはいますが、日本を含む複数の国で日常生活の再開が試みられています。今回のパンデミックにて健康を害された方には心よりお見舞い申し上げます。また、様々な業種で経済的な苦難が発生しているものと思います。本ウェブサイトをお読みいただいている皆様、それぞれ事情は異なるでしょうが、現在の苦境を乗り切り、できる限り早いタイミングでの正常化が実現されることを願ってやみません。

 

 

さて、今日は危機管理と今回の新型コロナウイルス感染症の関係から尾崎の雑感をお伝えしたいと思います。尾崎は獣医学部を卒業していますので、コロナウイルスをはじめとする「人獣共通感染症」の知識はそれなりに有しているつもりです。ただ現時点では、なぜ重篤な肺炎を引き起こすのか、軽症で済む方と重症化する人の違いはなんなのかなど、新型コロナウイルスの特徴がはっきりとわかっていません。推測も含めての記載になる点はご容赦下さい。

 

 

さて、コロナウイルスはこの20年ほどで、今回も含め3回、世間を騒がせています。一度目は2003年アジアを中心に感染が広がった重症急性呼吸器症候群(SARS)の原因ウイルスとして。二度目は2012年中東を中心とした致死率の高い呼吸器疾患(MERS)の原因ウイルスとして。そして今なお話題に上る新型コロナウイルス(COVID-19)の原因ウイルスとして。概ね10年に一度くらいのペースで、人類の命を脅かす存在になっていると言えるでしょう。

 

つまり、新型コロナウイルスで全世界が大騒ぎになっていますが、コロナウイルスに分類されるウイルスは昔からありましたし、以前にも人類の命を奪ってきたのです。突然人類の脅威が現れたわけでは決してありません。

 

ウイルスはその遺伝情報がたびたび変異が発生する中で、人間に対して悪影響を及ぼすウイルスだけが殊更ニュースに取り上げられることになります。実際にはニュースに取り上げられる変異株の何千倍、何万倍もの変異株があったとしても人間に悪影響がなければニュースになりません。ですので、強毒性のウイルスが生まれたのは偶然ですが、少なくともコロナウイルスはずっと自然界に存在していました。

もう一歩余計なことをお伝えするとすればウイルスはタンパク質の殻の中に遺伝情報(コロナウイルスの場合はRNA)が入っているだけという「生物」と呼ぶのも疑問が残る構造をしています。そういったタンパク質とRNAの塊に意思はない、と考えるのが自然でしょう。間違っても

 

「人間に悪さをしてやるためにこの20年は強毒化キャンペーンだ!」

 

なんてことが起こっているわけではない点ご理解ください。

 

昔からあったウイルス、そして過去にも世界を騒がせた感染症の原因にもなったウイルスがなぜ改めて我々に大きな影響を与えたのでしょうか?

【次ページでは・・・リスクが指摘されていたのに軽視していたのは人類の方なのです】