モーリタニア治安最新情報（2024年3月）/海外安全.jp

０．モーリタニアにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在モーリタニア日本大使館：+241-(0)11-73-22-97

◎警察 ：117

◎消防 ：118

◎憲兵隊（都市部以外）：116

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

・新型コロナウイルス感染症の関連情報は頻繁に変化しますので最新情報をご自身で確認いただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構（ＪＩＣＡ）にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてＪＩＣＡ安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、ＪＩＣＡのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント：行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績：大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

１．総論

アメリカ政府、オーストラリア政府はモーリタニアに対し、厳しいリスク評価を行っており、自国民にモーリタニアへの渡航を控えるよう呼びかけています。日本及びイギリスは3～4段階に区分し首都ヌアクショット付近への渡航は可能であるという評価となっています。

ただし、同国内では反政府武装勢力やイスラム教過激派の活動のみならず、外国人を標的とした凶悪犯罪もたびたび発生している旨日本政府が注意喚起で明記しています。

【海外安全.jpのコメント】

モーリタニアへの渡航は不可能ではありませんが、米・豪政府が自国民への同国渡航を控えるよう呼びかけている点には十分注意が必要です。大前提として、武装勢力による襲撃が多発している地域には立ち入らないことが重要です。

その上で首都ヌアクショットを含む日本政府やイギリス政府が渡航可能としているエリアでも日本人を含む外国人が被害者となる強盗や誘拐がしばしば発生している点を踏まえた安全対策を講じるようおススメします。組織的な安全対策が用意できる方で万が一の際に国外への避難経路を確保できるようにしたうえで渡航することを推奨します。

２．日本政府の危険情報

「レベル4：退避してください。渡航は止めてください」が設定されている地域

マリとの国境地帯全域及びアルジェリアとの国境地帯全域

「レベル3：渡航は止めてください」が設定されている地域

マリ/アルジェリアとの国境地帯を除くティリス・ゼムール州、アドラール州東部（ワダンより東側地域）、タガント州、アッサバ州、ホード・エルガルビ州及びホード・エッシャルギ州

「レベル2：不要不急の渡航は止めてください」が設定されている地域

ダーヘル・ヌアディブ州（西サハラ地域との国境地帯）、ティリス・ゼムール州（ズエラットから西側地域。西サハラ地域との国境地帯を除く）、アドラール州西部（ワダンから西側地域）及び、ブラクナ州、ゴルゴル州、ギディマカ州（レベル4地域を除く）

「レベル１：十分注意してください」が設定されている地域

首都ヌアクショットを含むその他の地域

イスラム過激派や反政府武装勢力が活動している地域には高い危険情報が設定されています。一般の日本人の方がより多く渡航されるであろう首都ヌアクショット周辺はそれほど高い危険情報が設定されていませんが、具体的な行動上の注意喚起を明記した上で一般犯罪や強盗に注意するよう明確な記載があります。

特に混雑する場所や夜間の外出、ラマダン明けや犠牲祭等の祝祭日の前には窃盗などの一般犯罪が増加する傾向にある旨明記されています。

３．アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

モーリタニア軍が立ち入りを禁止している地域には最も警戒レベルの高い「渡航を中止してください: Do not travel」が設定されています。首都ヌアクショットを含む国土の大半でも「渡航の必要性を再検討してください：Reconsider travel」となっており、米国人のモーリタニアへの渡航は推奨されていません。

モーリタニア軍が立ち入りを禁止している地域（詳細は不明）

犯罪やテロの危険性が極めて高いとされています。

上記を除く全土

４．イギリス政府のトラベルアドバイス

イギリス政府はモーリタニアに対し三段階のリスクレベルを設定しています。

国土の東側、広い範囲及び北部西サハラとの国境から25キロの範囲には「渡航を推奨しません：Advise against all travel」が設定されています。

国土の中央部、ティリス・ゼムール州、アドラール州、タガント州、ホード・エルガルビ州、アッサバ州、ギディマカ州の全域、ズエラット市、ヌアディブ市には「必要不可欠な渡航以外は避けてください：Advise against all but essential travel」が設定されています。

首都ヌアクショットを含む国土の西部には「渡航前に注意事項を確認してください：See our travel advice before travelling」が設定されています。

５．オーストラリア政府のトラベルアドバイス

オーストラリア政府は4段階の色分け+白（評価なし）の5段階のレベルわけを行っています。

モーリタニアに対しては首都ヌアクショットを含む西側が「渡航の必要性を再検討してください：Reconsider your need to travel」に、東側の広い範囲で「渡航を取りやめてください：Do not travel」が設定されています。

首都周辺でも誘拐や強盗を含む凶悪犯罪、そしてテロに十分な警戒が必要であることを踏まえ渡航は推奨されていません。

６．最近の治安ニュース

（リンク挿入予定）