2023年5月1日アメリカ北東部ニューヨーク市内の地下鉄車内で、他の乗客を威圧していた男を海兵隊経験者が制圧し、結果死亡しました。同市地下鉄では直近日本人が少なくとも3件暴行や強盗被害を受けるなど安全対策には十分気を配る必要があります。
今般死亡した男は過去に数十件の犯罪歴があり、1日の地下鉄車内では他の乗客にごみを投げつける、大声で威圧するなど不審な行為を行っていたとのこと。乗り合わせた元海兵隊の男性が首を絞めて制圧し、結果的に窒息死した模様です。制圧した男性は一度警察に身柄を拘束されていますが、正当防衛の観点で釈放されています。
日本の地下鉄と違い、ニューヨークの地下鉄では暴力を伴う強盗事案、あるいはヘイトクライムと思われる暴行、線路への突き落としなどがしばしば発生しています。直近現地日本国総領事館も過去一か月で少なくとも3件、日本人が被害に遭う事例が報告されている旨発表しています。総領事館ではニューヨーク市内で地下鉄を利用する際の行動上の注意として以下を公表していますので今一度ご確認下さい。
特に当サイトでは日本で当たり前の「スマホ・イヤホンの使用」は自ら注意力/警戒力を放棄する行為として繰り返し注意喚起を行っています。
(1)一般的な注意事項
●常に周囲を観察し、特異な状況を認めた場合に素早く対応できるよう心掛ける。
●駅の構内を移動する際やホームに立つときは、イヤホンを外す。
●携帯電話で必要な連絡をする場合は、常に背後の安全を意識する。
●切符を買う場合は周囲に注意する。
●事前にメトロカードを用意し、素早く改札を通過できるようにする。
●装飾品に気をつけ、目立つ行動をしない。
(2)乗車する際の注意事項
●人の少ない車両を避ける。
●できる限り単独での利用は避ける。
●駅職員や警察官の有無を確認し、近くで待機する。
●利用客の様子など周囲に注意を払い、挙動不審な者を見つけたら直ちに場所を移動する。
●電車を待つ間、ホームの壁などを背にして立つ(線路へ突き落とされることを防止)。
●降車駅のエスカレーター(出口)近くに乗車する。
●ホームから線路に身を乗り出したりしない。
●座る場合は、発車直前のひったくりを避けるため、ドアから離れたシート中央に座る。
●夜の時間帯や人がまばらなときは、編成車両の真ん中あたりや最後尾に配置される「車掌車」の近くに乗る。
(3)車内における注意事項
●高価なものは外に出さない、見せない。
●リュックサックは前に持つ。
●車内では絶対に寝ない。
●危険を感じたら、次の駅又は多くの人が降りる駅で降車する。
●異常な行動をとる人には、注意しつつも目を合わせない。
●車内の非常通報装置(Emergency Intercom)の位置を確認しておく。
(4)不審者を見つけた場合の注意事項
●素早く場所を移動する。
●相手の動きに注意しつつも、じっと顔を見つめない。場合によっては、周囲に助けを求める。
●言葉による嫌がらせを受けても応じず、無視する。
●嫌がらせや危害を受けても絶対に挑発せず、周囲に助けを求める。