パプアニューギニア外国人拉致事件

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2023年2月20日パプアニューギニア南ハイランド州、ウェスタン州及びヘラ州の境界付近にあるフォゴマイオ村付近で、外国人を含む学者と現地ツアーガイドら3人が武装集団に拘束される事件が発生しました。

 

 

警察は本件を緊急の重大事案として取り扱っており、現在、仲介者を通じて犯人と交渉を行っています。現場周辺は直近で土砂崩れが発生しており、外国人学者はフィールドワークのために現地入りしていたと報じられています。

本年1月にはニューアイルランド州ケビエンにおいて外国人観光客を標的とした強姦・強盗事件が発生しています。同国では地方部での治安悪化が懸念されており、外国人を標的とした犯罪も発生しています。

今回事案が発生した村落は日本政府が発表している危険情報上「レベル1:十分注意してください」に留まっていますが、アメリカ・イギリス・オーストラリア政府は国によってトラベルアドバイスのレベルに差はあるものの、西部ヘラ州及び南ハイランド州は警察と地元武装勢力あるいは地元の部族同士による武力衝突がしばしば発生するとして、注意喚起を行っています。

 

 

追記:本件は2月26日南ハイランド州のボザマ山近くのセバス(Sebese)村で3名が無傷で保護され解決しました。拉致されていたが黒人らは同日中に首都ポートモレスビーへ移送され、病院に収容されています。警察が関与したとされる21名の捜査を続けているとのこと。

 

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警察に付き添われ首都に移動する人質ら(asiapacificreportのウェブサイトよりキャプチャ)

 

たとえ日本政府外務省が設定する危険レベルが低い地域であっても、他国のアドバイスも参照するなど、現地のリスクをよく理解した上で渡航することをおススメします。

【参考】パプアニューギニア最新治安情報

(日・米・英・豪4つの国の政府が発表している公式なトラベルアドバイスを日本語で比較しています)

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