【事案分析】マレーシア日本人女児誘拐未遂事件から学ぶこと

この記事のURLをコピーする

マレーシアの首都クアラルンプールで日本人女児の誘拐未遂

大変残念なことに、先日マレーシアの首都クアラルンプールで日本人の女児誘拐未遂事件が発生しました。現地の方の情報や、被害に遭われた女児のお母さまが公開している情報などから概ね状況がわかってきました。

 

このコラムの前提をお伝えします。こうした事件で悪いのは犯人(およびそのグループ)です。この前提は絶対に変わりません。他方で、類似の被害が続発しないためにあえて「ここがまずかったかもしれませんね」、というポイントをお伝えしたいと思います。なお、不幸中の幸いで被害に遭われた女児やそのご家族の体に大きな怪我はなく、無事に日本に戻られていることがなによりです。「不幸中の幸い」で済んだこと本当に何よりでした。

 

まずは事件の概要から。当HPの世界ニュースでも以下の通りお伝えしていました。

マレーシアクアラルンプールで日本人女児の誘拐未遂(2018年11月13日)

 

 

事件は現地16時過ぎ、女児と一緒に家族4人で自宅に戻ってきた時に発生しました。犯人が集合住宅の廊下で、家族とは反対側からやってきて、ナイフを出し女児の肩をつかんだ上で連れ去ろうとしたようです。一緒にいた家族3名が大声を上げたほか、所持していた食料品等を振り回した結果犯人が逃走したとのこと。

 

結果的には本当にご家族の誰も死傷することなく犯人が逃走しており、現地メディアでも大きくは報じられていません。精神的なショックは当然大きいとのことですが、少なくとも命を落としたり、体の一部を失ったり、という事態にならなかったことがなによりもよかったと思います。

 

 

ではこの事件、発生に至るまでの状況を追いかけながら、犯罪を呼び込む要素がなかったか読み解いてみましょう。

【次ページでは・・・犯人グループに狙われる可能性が高まっていなかったか確認しましょう】