エチオピア・スーダン国境の治安情勢

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2020年12月初旬、スーダン軍がエチオピアが実効支配を続けてきた地域に展開したと報じられています。エチオピア北部勢力がスーダン領内の一部を支配し、農地として20年以上にわたり活用してきた地域であり、長らく両国間の課題の一つとなっていました。本年5月にはエチオピア側からスーダン領内に発射されたロケット砲でスーダン軍に被害が発生したことに対し正式な外交的抗議も行われています。

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スーダンとエチオピア北部の国境線(アルジャジーラのウェブサイトよりキャプチャ)

 

11月以降エチオピア国内では同国政府と北部ティグライ州を拠点とする武装勢力(TPLF)の軍事的衝突が発生し、ティグライ州の住民が国内及びスーダンに避難を余儀なくされています。国連の報告によれば、近いうちにエチオピア北部からスーダンへの難民流入は10万人を超えるとされています。

12月上旬の時点ではエチオピア政府はTPLFへの掃討作戦に注力しており、スーダン軍の動きに対し特段の反応は見られません。ただし、今後両国軍の動向やスーダンへ流入するエチオピア人の処遇等については両国間の紛争の火種となることも否定できません。

 

エチオピアはもちろんスーダンに滞在中の方も両国の動向には十分ご注意下さい。

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