チュニジア中部ユダヤ教宗教施設銃撃事案

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2023年5月10日チュニジア中部ジェルバ島のユダヤ教宗教施設で銃撃事案が発生しました。実行犯は国境警備隊の隊員で一般人を含む3名が死亡、9名が負傷しています。実行犯は警備隊によって射殺されています

 

事件が発生したのはチュニジア中部ジェルバ島のエルグリーバシナゴーグです。同シナゴーグは北アフリカで最古のユダヤ教宗教施設とされ、特に北アフリカ一帯からユダヤ教徒が巡礼に来る場所として知られていました。本年は5月8日前後に一年で最も大きな巡礼日を迎えており、特に巡礼者の多い時期でした。

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銃撃犯は国境警備隊で同僚となるパートナーを殺害した後、装備品である銃弾を奪ってシナゴーグの襲撃を実行しました。犯人はエルグリーバシナゴーグ付近にいた治安部隊を狙ったと思われますが、銃撃により警備隊員1名と巡礼に訪れていた一般人2名が死亡しています。加えて4名の一般人(巡礼に来ていたユダヤ教徒)が巻き添え被害を受けており、治安当局関係者を狙ったと思われる事案であっても一般人が巻き込まれることを強く示唆しています。

 

なお、本シナゴーグは2002年にトラックに爆発物を積んで突入する自爆テロの標的となっています。この時は21人が死亡しました。

 

海外では銃撃事案が起こりうる、ということを念頭に置きつつ、渡航先の国・地域でテロの標的となりやすい場所への接近時には十分な注意が必要です。特に警察、軍関係施設や宗教施設への接近は極力避ける、あるいは立ち寄る場合でも滞在時間をできる限り短くすることを強く推奨します。。

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