アルゼンチン治安最新情報(2024年9月)/海外安全.jp


0.アルゼンチンにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在アルゼンチン日本国大使館 :+54 -(0)11-4318-8200

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察  :911 もしくは101(地域によって異なる。首都ブエノスアイレスは両方使用可能)

◎救急  :107

◎消防  :100

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

アルゼンチンに対しては、各国政府とも安全度は比較的高いと評価しています。日本政府のみ、銃器を用いた強盗や性犯罪が多発していることを背景に首都ブエノスアイレス周辺の危険情報を高く設定していますが、その他三か国はアルゼンチンに対する警戒レベルは最も低い段階となっています。
2023年4月以降、サンタフェ州ロサリオ市での犯罪発生数が高止まりしており、オーストラリア、アメリカ、日本はロサリオ市に対してリスクレベルの引き上げを行っている点もご注意下さい。

【海外安全.jpのコメント】

各国政府とも、アルゼンチンへ渡航する国民への注意喚起は現時点で最小限です。単独もしくは数人の実行犯による小規模な攻撃等、テロに分類できる事件も完全に否定できるものではありませんが、大規模なテロの標的としてあえてアルゼンチンを狙う理由は見当たりません。

一般犯罪も中南米諸国の中では発生率が低く、各国とも警戒レベルを高めてはいません。ただし、日本人にとってはめったに経験しない銃器を用いた犯罪が発生していますので、この点は要注意です。特に人気の観光地や夜間など強盗、ひったくり、スリや置き引き等の一般犯罪に十分注意し、アルゼンチンを旅行する際には「日本とは違う」という意識をもってご自身の安全を確保されることをおススメします。

2.日本政府の危険情報

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大部分の地域に対し、特段の注意喚起はありません。

首都ブエノスアイレス及びその周辺とサンタ・フェ州ロサリオ市にのみ、「レベル1:十分注意してください」が設定されています。この地域では銃器を使用した強盗や殺人、誘拐などの凶悪犯罪が発生していることが理由とされています。

特に犯罪が多発していると具体的に指摘されているのは首都ブエノスアイレス市内、以下8地域です

(1)ボカ地区(BOCA)
(2)フロリダ通り(FLORIDA)
(3)サンテルモ地区(SAN TELMO)
(4)モンセラート地区(MONSERRAT)及びサンニコラス地区(SAN NICOLAS)
(5)レティーロ駅周辺及びサンマルティン広場
(6)首都の三大ターミナル(CONSTITUCION駅,RETIRO駅及びONCE DE SEPTIEMBRE駅)
(7)レコレータ地区(RECOLETA)
(8)リーベルプレート(RIVER PLATE)サッカー場周辺

それ以外の地域では強い注意喚起はなされておらず、アルゼンチンは中南米諸国の中では教育・生活水準が高く、比較的治安の良い国と評価されています。しかしながら、日本と比較するとスリや窃盗等、一般犯罪被害が多く届発生していると記載されています。特に人気の観光地では個人及び集団による窃盗に注意するよう呼びかけられています。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

サンタフェ州ロサリオ市


ロサリオ市を除く全土

犯罪が多発しているロサリオ市に対して、2023年8月に一段階リスクレベルの高い「十分警戒してください:Exercise increased caution」が設定されています。それ以外の都市部では特段の注意喚起はありません。ロサリオ市以外全土は「一般的な注意を払ってください:Exercise normal precaution」の対象です。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

イギリス政府は危険レベルを地図上の色分けや文言の形式で示していません。新型コロナウイルス感染症の影響で一時引き上げられていたリスクレベルは解除されており、全土「渡航前に注意事項を確認してください:See our travel advice before travelling」の状態です。

強い注意喚起はなされていませんが、過去イギリス人旅行者らがアルゼンチン国内で遭遇したトラブルで多いのは窃盗、ひったくり、スリ、路上強盗である旨記載されています。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、2020年~2021年10月末までオーストラリア政府は全ての国に対する渡航をやめるよう呼びかけており、すべての外国が「Do not travel : 渡航を止めてください」に指定されていました。2021年11月1日、2022年7月25日と順次リスクレベルが引き下げられており、現在アルゼンチンの大部分は「一般的な注意を払ってください:Exercise normal safety precautions」に設定されています。
唯一サンタ・フェ州の中心都市、ロサリオに対しては犯罪が多発していることを踏まえて、一段階高い「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」が設定されています。
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なお、新型コロナウイルス感染症拡大前は以下の通り全土が「一般的な注意を払ってください:Exercise normal safety precautions」となっていました。コロナ禍を経てロザリオでの犯罪発生状況が悪化していると判断していることが読み取れます。

現時点でロザリオ以外に対しては特段の強い注意喚起はありません。ただし、常識に従って、不審な動きをする人物や不審物があれば警戒するように呼び掛けています。

6.最近の治安ニュース

アルゼンチン中部ロサリオ市での治安悪化(2024年3月)

アルゼンチン物価高騰に対する大規模抗議デモ(2023年4月)

アルゼンチンでのデング熱患者急増(2023年4月)

アルゼンチン首都現職副大統領の暗殺未遂事案(2022年9月1日)

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