インドネシアサッカー会場での死者を伴う混乱

この記事のURLをコピーする

2022年10月1日インドネシア東ジャワ州マランで行われていた国内サッカーリーグの試合後にサポーターがピッチに乱入するなど暴動が発生しました。この暴動鎮圧のために治安当局が催涙弾等を用いたため、混乱が拡大しました。出口に殺到するなどして押し倒された観客ら少なくとも125名が死亡、300名以上が負傷しています。

 

indonesia-stampede-cnn
サッカースタジアムのピッチに乱入するサポーターら(CNNニュース中継からキャプチャ)

 

地元チームが敗退したことに抗議するサポーターの一部がピッチになだれ込んだことが発端となっています。混乱を収束する目的で治安当局側が催涙弾を使用したものの、催涙ガスが子供連れを含む一般ファンの多い上層階になだれ込んだことで混乱が拡大。避難しようとする観客らが出口に殺到したことで圧死や窒息による死者が増えた事案です。

 

サッカーの試合会場で多数の死者が出た事案として、1964年ペルーで発生した暴動(328人死亡)に次ぐ過去二番目の悲劇です。インドネシア大統領が本件の原因を徹底的に追及し、再発防止策を講じるよう指示するなど、国家全体でも今回の悲劇に対応が進められています。

 

サッカーの試合を含め、多くの群衆が集まる場所、イベントは皆さんにとっても一定のリスクが存在することは否定できません。リスクがある行為をすべて止める必要はないですが、いざという時の避難経路をあらかじめ確認する、周囲で異常が起こった場合にいち早く察知できるよう注意を怠らない、といった基本的な安全確認行動をおススメします。

リスクが存在しているにも関わらず、そのリスクに気づかない、あるいはリスクをないものとして行動するケースが最も皆さんの身に危険を及ぼす可能性がある行為です。

【参考コラム】「不意打ち」リスクを高めるNG行動

海外安全メールマガジン登録