「担当部門任せ」はNG

この記事のURLをコピーする

 

安全管理は外部委託任せで本当にいいのか?

テレワークに関するお話を長々としてきました。問題はテレワークに留まりません。根っこが同じ問題は皆さんの身近なところにも似たような事例があるかのではないでしょうか?企業や団体であれば、

 

 せっかくグループウェアを導入したものの、ほとんど使われていない

 顧客管理システムを使ったものの、登録数が低調

 ウェブサイトを刷新したけれど、結局効果がよくわからない

 

といったシステム開発の事例が顕著でしょうか?中小企業やベンチャー企業の拡大期には店舗/生産ラインを増やしたはいいけれど、資金や人手不足で現場のオペレーションが大混乱するという事例もよく見聞きしますね。

 

安全対策の分野でよく聞くのは以下のような思い違い。外部委託してしまえばそれでOKということでは決してありません。

 

セキュリティコンサルタントに委託したので大丈夫

⇒コンサルタントは責任を負えません。委託元の企業・団体の責任から完全に解放されることはないのです。

 

 海外旅行保険に入ったので安心

⇒保険金が払われる状況とは関係者が死傷した時、資産が棄損した時で被害は発生しています。

 

 監視カメラを設置すれば大丈夫でしょ?

⇒いいえ、監視カメラそのものは犯罪行為を防げません。緊急事態が発生した時、誰がどう対応し、どのような情報共有がなされますか?

 

テレワークで多少の課題があっても、直接的に人が亡くなったり、企業・団体が傾くほど損害は発生しないかもしれません。他方、安全管理はそうはいきません。安全対策のためにセキュリティコンサルタントに外部委託したり、必要な機材・設備を購入すること、またそう指示することは大切です。しかしながら、指示して終わり、外部委託して終わりだという考え方では本来の目的である関係者の安全確保は達成できないでしょう。

 

外部委託や必要な機材・設備の導入そのものは確かに安全対策措置を講じたことにはなります。ただし、経営者が関係者の命を守るというコミットメントを行い、実際に使う海外事業現場の方に活用してもらえなければ危険度は全く変わらないのです。むしろ外部委託や機材・設備の購入で慢心してしまうとより危険にさらされる可能性も否定できない、ということをぜひともご理解下さい。

 

この項終わり