フランス中南部リヨンでのユダヤ人殺害事案

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2023年11月4日フランス中南部リヨンで、ユダヤ系のフランス人女性が自宅で何者かに刺殺される事案が発生しました。中東情勢を受けて、世界各地で反イスラエル/反ユダヤを掲げる活動も広がりを見せる中、本件もヘイトクライムの可能性が示唆されています

 

犯行現場にはナチスのシンボルである「鍵十字」のような落書き残されていたとのことで、反イスラエル/反ユダヤ主義が過激化した可能性は否定しきれません。(実際には落書きの鍵はナチスの鍵十字とは逆で日本の「卍」を回転させたものでした)また、ユダヤ系住民が暮らす家の壁や塀にユダヤ教のシンボルである「ダビデの星(六芒星)」を落書きする事案もフランス国内で複数報告されています。

 

現在フランス警察当局は犯人と目される男を特定し、行方を追っています。ただし、標的が明らかに一人であり、自宅で殺害されていることを踏まえると一般的な殺人の可能性も否定はできないと当サイトでは考えています。今後の捜査進展が待たれる状況です。

 

ただし、フランスに限らず欧米で反イスラエル/反ユダヤ、あるいは親パレスチナ的世論が広がっていることも事実です。中東で直接紛争に関わっていない、長く欧米諸国に暮らすユダヤ人、あるいはパレスチナ人を標的にした暴力は決して許されるものではありませんが、中東情勢の状況次第では今後各国で暴力行為が増えても不思議ではない情勢です。

日本人を含め東洋系の顔立ちが明らかな方が、明確なターゲットになることはないと考えますが、群衆の集結地点や暴力的な衝突が発生している現場を目撃した場合には速やかにその場を離れ、安全を確保するよう強く推奨します。

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