キルギス首都外国人学生らへの暴行事案

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2024年5月17日キルギス首都ビシュケク市内の大学やその寮に対し、地元住民らが押しかけ、インドやパキスタン等からの留学生に暴行する事案が発生しました。警官隊が駆け付け、群衆を解散させましたが少なくとも3名が死亡したと発表されています。

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大学周辺に集結する住民ら(Firstpostのウェブサイトよりキャプチャ)

事件はビシュケク市内アダム大学で発生しました。多くの学生らが暮らす寮に暴徒が侵入し、施設を破壊した他、生徒らに暴行を加えました。パキスタン人が3名死亡したとの情報があります。暴力の引き金になった事象は詳しく説明されていません。キルギス政府は5月13日にも類似の事案が発生しており、その様子がSNSで拡散したため17日に大勢がインド人、パキスタン人、バングラデシュ人らが暮らす大学寮に押し掛けたとしています。ただし、13日の事案はエジプト人とキルギス人学生の間での暴力行為との情報があり、なぜインド人やパキスタン人らが標的となったのか説明が不十分との声も指摘されます。また、キルギス政府は暴力行為に関与したとして違法移民らの存在を示唆しています。一部メディアでは直近キルギスが違法移民の逮捕・摘発を進めていることも踏まえ、外国人の排斥に繋がっている可能性を報じています。

パキスタン人学生ら140名以上が急遽パキスタンに帰国するなど、混乱を受け緊急的な対応が行われました。

 

20日追記

19日現地朝の時点で本件衝突は落ち着いています。

暴動の現場となったのは留学生らが合同で居住する大学北方の国際学生寮であり、多数のキルギス人らが押しかけ施設を破壊したり、外国人留学生らに暴行を加えたりしました。負傷者は約30名と法事らています。発端となったのは5月13日にエジプト人留学生に因縁をつけたキルギス人らが留学生らの住む大学寮に押し入ろうとしたため、正当防衛に近い反撃をした様子が「外国人留学生がキルギス人に暴行をしている様子」などとしてSNSに拡散し、起こったキルギス人らが外国人留学生の集う寮を襲撃した、という状況だったとのことです。

発端となったエジプト人留学生に因縁をつけたキルギス人らのうち3人が逮捕され、取り締まりを受けています。

なお、3名が死亡したとの情報はその後確認されておらず3人が重傷を負って入院したが事実の模様です。

 

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