エクアドル大統領候補の暗殺に伴う非常事態宣言

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2023年8月9日現地夜、エクアドル首都キト市内で大統領選立候補者が銃撃を受け殺害されました。被害者は演説後に頭部を複数回銃撃され即死しています。本件を踏まえ60日間の非常事態宣言が発令され軍が治安維持に動員されています

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大統領候補者の暗殺現場付近で捜査を進める現地警察(El Paisのウェブサイトよりキャプチャ)

殺害されたのは、大統領選の支持率第二位につけていたビジャビセンシオ氏です。8月20日に予定されている大統領選挙にむけ首都市内のスタジアムで演説会を行っていました。同氏が演説を終え、用意されていた車に乗り込もうとしていた際、銃撃されたとのこと。撮影されている映像では少なくとも12回の銃声が聞こえており、報道によれば3発はビジャビセンシオ氏の頭部に命中していたとされています。

現地警察によれば本件に関与したとして6名のコロンビア国籍者を逮捕しています。ビジャビセンシオ氏は汚職対策を公約の一つに掲げており、この点に強く反対する犯罪グループ等の関与が示唆されています。

 

この事案を受け、ラッソ大統領は同国内全土に60日間の非常事態宣言を発令しました。軍が警察と共同で一般治安の維持も担うことになっています。8月20日の大統領選挙は現時点で延期等発表されていませんが、情勢は不透明感が高まっており、選挙集会はもちろんのことデモ隊や治安当局の集結地点には近づかないよう強くおススメします。

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