レバノン治安最新情報(2026年3月)/海外安全.jp


0.レバノンにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在レバノン日本国大使館   :+961-(0)1-989751~3

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察  :112

◎救急  :140

◎消防  :175

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

2026年2月28日に行われたアメリカ軍・イスラエル軍によるイランへの攻撃及びその反撃を受け、日本、イギリス、オーストラリアは中東一帯のリスク評価を変更しています。イランによる反撃が確認されている国に対して一般の国民が渡航しないよう注意を呼び掛ける記載が追記されています。

【海外安全.jpのコメント】

2026年3月2日時点ではレバノンを含め中東一帯に一般の方が下調べなしで渡航することはおススメしません。紛争当事国ではありませんが、軍事衝突に伴うミサイルやドローン攻撃あるいは迎撃されたそれら飛翔体の破片等による被害が発生する可能性は否定できません。加えて、一帯の領空封鎖に伴い、航空便での移動が困難となっている点にも注意が必要です。

現地滞在中の方は最新の現地情報を確認の上、避難所の場所の確認、警報アプリの導入などを行った上で安全確保を最優先に行動下さい

真にやむを得ずレバノンに入国する場合には、万が一レバノン国内で不測の事態に巻き込まれた場合でもすぐに大使館や駐在官事務所と連絡がつくよう、連絡先カードを作成することも強くおススメします。

2.日本政府の危険情報

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2024年8月5日のリスクレベル引き上げに伴いレバノン全土が「レベル4:退避してください。渡航は止めてください」に設定され、それまで南部イスラエル国境付近だけだった最高レベルの危険情報が首都ベイルートを含め全土が退避勧告対象となりました。その後イスラエルとの軍事的緊張が高いまま推移しているものの、現状イスラエルによる攻撃がしばらく行われていないことから2025年2月4日付で国土の中央部分のリスクレベルが一段階引き下げられた後、2025年6月10日付で首都ベイルート等はもう一段階リスクレベルが引き下げられています。

現在「レベル4:退避してください。渡航は止めてください」が設定されているのは以下の地域です。

南レバノン県、ナバティーエ県、バールベック・ヘルメル県、ベカー県東部、アッカール県及びベイルート南部郊外(ダーヒエ地区(パレスチナ難民キャンプ(シャティーラ及びブルジュ・バラジュネ)を含む。ラフィーク・ハリーリ国際空港の敷地内、同空港からベイルートを結ぶ幹線道路を除く。))

 

「レベル3:渡航は止めてください。」に設定されているのは以下の地域です

北レバノン県北部、山岳レバノン県南部、ドゥバイエ・パレスチナ難民キャンプ及びマール・エリアス・パレスチナ難民キャンプ、ベカー県西部

 

首都ベイルートを含むその他地域(国土の中央部分)には「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」が設定されています。

 

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー


従来から最も高いリスクレベルが設定されていた

シリア国境付近

イスラエル国境付近

パレスチナ難民キャンプ周辺

に加え、2023年10月17日付で首都ベイルートを含む全土が武力紛争のリスクを考慮し最もレベルの高い注意喚起である「渡航を中止してください: Do not travel」が設定されています。2024年7月31日付の更新ではさらに武力紛争のリスクが高まっている旨明記され、改めて全土に渡航しないこと、また滞在中の場合でも治安情勢が悪くなった際の避難シェルターを用意しておくこと、現地アメリカ大使館の支援が必ずしも十分に行われないことも想定して、命を守るための十分な対策を講じるよう推奨しています。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

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2026年2月28日に発生したアメリカ・イスラエルによるイランへの攻撃及びその反撃により中東情勢は緊張を高めています。

2026年3月1日付で英国政府はレバノン首都ベイルートを含め国土の主要部分のリスクレベルを引き上げ、「必要不可欠な渡航以外は避けてください:Advise against all but essential travel」を設定しました。また、3月4日付でより最も警戒度合いの高い「渡航を推奨しません:Advise against all travel」の範囲を拡大しています。シリアやイスラエル国境には紛争以前から「渡航を推奨しません:Advise against all travel」が設定されています。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

アメリカ・イスラエルによるイランへの軍事行使を契機としてイスラエルとレバノンを拠点とするシーア派武装勢力ヒズボラの衝突が再燃していることから2026年3月1日付でオーストラリア政府はレバノン全土に対し「渡航を取りやめてください:Do not travel」を設定しました。

引き続き不安定な情勢が続くことを踏まえて、現地への立ち入りは推奨されていません。

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6.最近の治安ニュース

レバノン南部イスラエルによる国連部隊への攻撃(2025年12月26日)

レバノン国内での犯罪件数増加傾向(2025年2月)

レバノン首都郊外へのイスラエル軍攻撃(2024年7月30日)

米英連合軍によるイエメン武装勢力空爆の影響(2024年1月12日)

レバノンとイスラエル国境での砲撃応酬(2023年10月8日)

レバノン南部イスラエルとの砲撃・空襲の応酬(2023年4月)

レバノン首都銀行での放火事案(2023年2月16日)

レバノン南部国連監視団への襲撃(2022年12月14日)

レバノン相次ぐ「預金者強盗」事案(2022年7月)

レバノン第二の都市での暴動(2021年1月27日)

レバノンテロ行為計画の摘発事案(2020年12月)

2020年8月5日レバノン首都ベイルートの港湾部倉庫に保管されていた硝酸アンモニウムに何らかの原因で引火し、大きな爆発が発生しました。少なくとも130名以上が死亡し、約5000名が負傷しています。

 

2020年1月3日にアメリカ軍はイラン軍幹部をイラク国内バグダッドでのドローン攻撃によって殺害しました。8日にはイラン軍がイラクにあるアメリカ軍拠点二か所に対し弾道ミサイルを撃ち込む報復攻撃を実施しました。中東を中心として情勢は不安定になっており、各国政府も自国民に対し、身の安全を守るため警戒を高めるよう呼びかけています。

 

2019年10月17日現地夜から、政府が検討中の緊縮財政・増税案に反対する市民らによる抗議活動が国内各地で発生しました。一部参加者は道路上でタイヤを燃やしたり、治安当局と衝突したりしています。道路の移動が困難になる他、衝突による巻き添え被害に遭わないよう、現地最新情報に注意が必要です。

レバノン緊縮財政に対する反政府デモ

2019年9月1日イスラエル北部レバノンとの国境付近でレバノン側、イスラエル側双方からの砲撃、銃撃を含む武力衝突が発生しました。この地域での大規模な武力衝突は2015年1月以来の出来事です。在レバノン日本国大使館からは周辺地域に当面の間近づかないよう注意喚起がなされました。

 

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