サウジアラビア治安最新情報(2026年6月)/海外安全.jp


0.サウジアラビアにおける日本人向けの緊急連絡先

◎在サウジアラビア日本国大使館 :+966-(0)11-488-1100

◎在ジッダ日本国総領事館    :+966-(0)12-667-0676

(注:日本の携帯電話からかける場合機種にもよりますが、「0」の長押し、もしくは「*」を二回押すと「+」が入力できます)

◎警察  :999

◎救急  :997

◎消防  :998

◎交通事故:993

ディスクレイマー

・本ページは日本・アメリカ・イギリス・オーストラリアの各政府が発表しているトラベルアドバイス類を比較し、情報提供を行うことを目的としています。

・当サイトに記載の情報は、各国政府の発表内容及び当サイトが信頼に足ると判断した各種メディア情報を踏まえて掲載しています。

・本ページに記載された内容は各国における皆様の安全を担保するものではありません。

・当サイトでは、本ページ記載の情報を基に行った皆様の判断によって引き起こされる損害等の責任は負いかねます。

・海外への渡航に際しては、日本政府外務省や所属されている組織/団体、旅行会社等の具体的な助言に従い、ご自身で安全確保に努めていただくようお願いします。

本稿執筆監修者 / 海外安全.jp代表 尾崎由博

1981年生。2006年より国際協力機構(JICA)にて勤務。インド、パキスタン、アフガニスタン等南アジアにおける安全対策、開発支援案件の形成、実施を担当。パキスタン駐在中国政選挙や首都における大規模反政府デモ等に対応し、現場での安全管理業務ノウハウを体得。2016年7月に発生したバングラデシュ、ダッカレストラン襲撃事件後に発足した安全管理部の第一期メンバーとしてJICA安全対策制度、仕組みの多くを構築した他、組織内の緊急事態シミュレーション訓練を担当。国連機関及び世界銀行の危険地赴任者向け訓練等を受講しており、JICAのみならず国際機関の安全対策研修内容も熟知。2018年より独立、2020年株式会社海外安全管理本部を設立し代表取締役就任。クライアント行政機関、大手セキュリティー企業、開発コンサルティング企業、電力関連企業、留学関連企業、各種大学法人、一般社団法人や独立行政法人など講演実績:大阪弁護士会「パキスタン投資・リスクマネジメントセミナー」海外コンサルタンツ協会「海外活動安全強化月間セミナー」日経メッセ「セキュリティショー」「多元化する危機管理」他多数。日本経済新聞2020年11月24日付13面に寄稿記事が掲載。

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1.総論

2026年2月28日に行われたアメリカ軍・イスラエル軍によるイランへの攻撃及びその反撃を受け、各国ともサウジアラビアを含む湾岸諸国への渡航を控えるよう自国民に呼びかけていました。3月、4月は特にイランによる反撃が同国にも影響を及ぼしており、緊張が高まっていましたが6月17日にイランとアメリカの間で「合意覚書」が締結されたことにより緊張は緩和されています。6月18日にイギリス政府が、23日にはオーストラリア政府が、25日には日本政府がリスクレベルを引き下げました。

 

ただし、日本政府は「今後も不測の事態が発生する可能性は排除されないため、サウジアラビアへの不要不急の渡航は止めてください。渡航する必要がある場合には、複数の情報源から最新の情報の入手に努め、特別な注意を払うとともに、十分な安全対策を講じてください。」と、完全に状況が安定しているわけではない点明記しています。

なお、軍事衝突を除くリスク要因である強盗や一般犯罪に対する注意喚起はそれほど強いトーンではありません。

【海外安全.jpのコメント】

2026年6月17日の米・イラン合意を経て、地域情勢は落ち着きを見せています。一時サウジアラビア国内の米軍基地等にも紛争の影響が及んでいましたが、現状サウジアラビアの主要都市部であれば渡航できない要因は少ないと言えます。他方で、湾岸地域一帯での軍事衝突の可能性がまったくないとは言い切れない点には注意が必要です。現地滞在中の方、渡航予定の方は常時最新の現地情報を確認の上、避難所の場所の確認、警報アプリの導入などを行った上で安全確保を最優先に行動下さい

 

なお、直近の軍事衝突とは別に国境を越えた武力紛争があるイエメン国境やイラク国内からの武装勢力流入も否定できないイラク国境への接近はオススメできません。

 

またサウジアラビアの文化、風習上、成人男女の接触機会は極めて限定的です。女性が外出することそのもの、まして家族以外の男性に肌や髪を見せるといった行為は好ましくないとされています。女性が日本と同様にふるまうことは、現地文化に全くそぐわない上性犯罪等を誘発する恐れもあります。

2.日本政府の危険情報

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「レベル3:渡航は止めてください」が設定されている地域

ジャーザーン州、アシール州、ナジュラーン州、イエメンとの国境地帯、

「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」が設定されている地域

首都リヤドを含むリヤド州、東部州、イラクとの国境地帯

「レベル1:十分注意してください」が設定されている地域

上記地域を除く全土

 

現時点ではリヤド州、東部州が2月28日以前と比較して一段高い危険情報が設定されています。ただし、サウジアラビア国内の治安ではなく、中東一帯の緊張感の高まりが背景です。また、違法銃器が流通しているとの記載があり、万が一強盗被害に遭った場合には安全を最優先し、奪われた金品を取り返そうとしないよう注意喚起があります。

イエメンとの国境地帯は武装勢力との軍事衝突の恐れもあり、より頻繁にミサイルが飛来していますので、警戒レベルが高く設定されています。イラクとの国境地帯はイラクの治安情勢が不安定であること、また国境管理が必ずしも万全とは言えないことから他地域よりもレベルが高く設定されています。

 

サウジアラビア国内では治安当局の権限が強いことから一般犯罪等の発生は抑えられています。ただし、空港での置き引きや車上荒らしといった犯罪被害はしばしば発生しているため、注意喚起がなされています。文化的な背景からモールやショッピングセンター等において外国人女性が身体を触られる等の被害を受ける事案も発生している点記載があります。女性が外出する際には、現地の習慣を踏まえ、髪の毛や肌の露出を極力控えた目立たない格好をするようアドバイスされています。

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3.アメリカ政府のトラベルアドバイザリー

イエメンとの国境線から32キロ以内、東部カティフ地区には最も高いレベルの注意喚起である「渡航を中止してください: Do not travel」が設定されています。それ以外の地域でもドローン攻撃によるリスクが高いとして、米国政府は自国民に対しサウジアラビアへの渡航を再検討するよう呼び掛けています。


イエメンとの国境から32キロ圏内

東部カティフ地区

イエメンを拠点とする武装勢力との衝突やテロの危険性を鑑み、国境から32キロ圏内や東部カティフ地区へは最も危険レベルの高い「渡航を中止してください: Do not travel」が設定されています。

首都リヤドを含む上記地域を除く全土

2026年3月2日付でリスクレベルが引き上げられ、首都リヤドを含む国土の主要部分も「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider travel」に設定されました。

4.イギリス政府のトラベルアドバイス

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イエメン国境から10キロ以内に対し、最高の危険レベルである「渡航を推奨しません:Advise against all travel」が、イエメン国境から10キロ~80キロの範囲に対し、「必要不可欠な渡航以外は避けてください:Advise against all but essential travel」が設定されています。

それ以外の地域は「渡航前に注意事項を確認してください:See our travel advice before travelling」とされていますが、イギリス人を標的としたテロの呼びかけやイエメン領内からのミサイル発射への注意喚起が記載されています。

 

イランを巡る緊張の高まりを受け、2026年2月28日~6月18日までリヤドを含む東部地域に通常よりも高いレベルの注意喚起が発せられていましたが、現時点では解除されています。

5.オーストラリア政府のトラベルアドバイス

イランを取り巻く情勢の緊迫化を受け、2026年3月1日付でオーストラリア政府はサウジアラビアの国土の大半を「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider your need to travel」に設定しました。2026年6月に入り、情勢が落ち着いていることを踏まえ、6月17日、23日と段階的にリスクレベルを引き下げています。

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現時点では首都リヤドを含む国土の主要部分は「十分警戒してください:Exercise high degree of caution」にまでリスクレベルが引き下げられています。

イエメン国境から30キロ圏内には最高レベルの「渡航を取りやめてください:Do not travel」が、イエメン国境から30キロ~80キロの範囲には「渡航の必要性を再検討してください:Reconsider your need to travel」が設定されています。これはイエメンを拠点とする武装勢力がサウジアラビア国内に向けてしばしばロケット砲等を発射することが背景となっています。

 

6.最近の治安ニュース

イエメン南部へのサウジアラビア軍等による攻撃(2026年1月7日)

イエメン武装勢力と米軍の軍事衝突(2025年3月15日)

米英連合軍によるイエメン武装勢力空爆の影響(2024年1月12日)

サウジアラビアジェッダ市内米国総領事館前銃撃事案(2023年6月28日)

サウジアラビアジェッダでのテロ容疑者自爆(2022年8月10日)

サウジアラビア首都でのミサイル迎撃(2021年12月6日)

サウジアラビア南西部ドローン攻撃に伴う被害(2021年8月31日)

サウジアラビア製油施設へのミサイル攻撃(2021年3月4日)

サウジアラビアでのミサイル迎撃(2021年2月26日)

サウジアラビアジッダ港でのタンカー爆発事案(2020年12月13日)

サウジアラビア第一次世界大戦関連式典での爆発(2020年11月11日)

サウジアラビア仏国領事館の警備員襲撃事案(2020年10月29日)

武装勢力によるサウジアラビアへのミサイル攻撃(2020年6月22日)

 

2020年1月3日にアメリカ軍はイラン軍幹部をイラク国内バグダッドでのドローン攻撃によって殺害しました。8日にはイラン軍がイラクにあるアメリカ軍拠点二か所に対し弾道ミサイルを撃ち込む報復攻撃を実施しました。中東を中心として情勢は不安定になっており、各国政府も自国民に対し、身の安全を守るため警戒を高めるよう呼びかけています。

 

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