ペルー中部、武装勢力による無差別殺人事案

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2021年5月23日ペルー中部フンニ州で武装勢力センデロ・ルミノソによる無差別殺害事件が発生、子ども2人を含む14人が死亡しました。6月6日の大統領選挙を棄権するよう呼びかけたビラが残されており、投票を前にテロ組織の活動が活性化する可能性があります
ペルー治安当局は武装勢力による無差別殺人事案が発生した地域でのパトロールを強化(BBCのウェブサイトよりキャプチャー)

現場には、住民に2週間後に迫った大統領選決選投票を棄権するよう脅すチラシが残されていました。6月6日の大統領選決選投票には、過去にセンデロ・ルミノソに関わったとの指摘もある、急進左派ペドロ・カスティジョ氏と、センデロ撲滅に尽力したフジモリ元大統領の長女で、中道右派のケイコ・フジモリ氏の争いとなっています

決選投票を前にアプリマック、エネ及びマロンタロ川渓谷(VRAEM地域)で同テロ組織の活動が活発化する可能性があり注意が必要です。日・米・英の3か国は公式なトラベルアドバイスにて同地域がもとよりハイリスクエリアである旨明記していますが、大統領選挙を控え、より一層の警戒が求められる状況です。

 

 

なお、センデロ・ルミノソは過去1990年代、ペルーにて農業指導を行っていた日本人専門家3名を殺害した経緯があります。日本政府公安調査庁が公表している「国際テロリズム要覧」でも注意すべき武装勢力として明記されています。

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