タイ不敬罪での長期懲役判決

この記事のURLをコピーする

2021年1月19日、タイ国内で王室を批判する音声をインターネット上に拡散したとして、60代のタイ人女性を43年の懲役刑とする判決が下されました。タイで国王や王家を侮辱等した場合に適用される「不敬罪」としては過去最長の懲役(求刑87年)となります。

 

日本では類する法律のない、タイ王室に対する「不敬罪」を意図的に行おうとする日本人の方はいらっしゃないと思います。しかしながら、過去にタイでは意図せず「不敬罪」ではないか、と現地住民に通報され、日本人がタイ軍による取り調べ、厳重注意を受けた事例も報告されています。

 

現在タイでは若者を中心として王室や王権的国家体制に抗議の声が高まっています。「不敬罪」で過去最長の懲役刑が科された事実からは、王室はもとより、軍や裁判所が国王や王室に対する言動(インターネット上も含む)に敏感になっている可能性も考えられます。タイ滞在中は、現地の法制度、習慣等に十分注意を払い、意図的な行為でなくとも「不敬罪」と捉えられかねない行為は慎むことが安全のために重要です。

海外安全メールマガジン登録