タイ南部列車を標的とした爆発事案

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2021年12月13日タイ南部パタニ県コークポー郡の線路で通過する列車を狙った爆発が発生し、乗客1人と鉄道会社の職員2人が負傷しました。

犯行声明の発表はありませんが、イスラム教を掲げ、タイ政府からの分離独立を訴えるグループが民間人を標的にしたテロとみられています。標的となった列車には300人の乗客が搭乗していました。

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爆発の影響で窓ガラスが割れた客車(Bang Kok Postのウェブサイトよりキャプチャ)

 

タイ深南部(ヤラー県、パッタニー県、ナラティワート県、ソンクラー県)では分離独立組織による爆弾事件や襲撃事件が頻繁に報告されています。在タイ日本国大使館のウェブサイトでも2021年7月~9月同地域でのテロ発生件数は月平均13件程度とされています。

 

直近で発生したテロの事例としては、12月11日にはナラティワート県ルーソ郡では2人の僧侶と2人の兵士を標的とした路肩爆弾が爆発、11月29日にはナラティワート県チャネ郡とヤラー県バナンサタ郡で選挙の投票箱を積んだ8台の車列がオートバイ爆弾で襲撃され、1名が負傷するなどが挙げられます。

こうしたタイ深南部での事件では、民間人が巻き添え被害を受ける、あるいはテロの標的となる可能性も否定できないため注意が必要です。

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