ヘンだ、気になると感じたらとりあえず避ける
「いつもと何か違う」
「おかしいのではないか」
という感覚を得るプロセスは子供が遊ぶ「間違い探し」に近いものがあります。
たいていの間違い探しゲームは 右と左でいくつか違いがあるのですが、ぱっと見は違いが気づきにくいようになっています。が、しばらく見比べていると「違和感」に気づいていくつかは違いがわかってくるのではないでしょうか?
「間違い探し」ゲームと同様に、いつもの光景と違うことがないか、現実の光景と見比べてみてください。日々こうした注意を続けているとある日何か不自然なモノや人が目に入ってくると「違和感」を覚えるはずです。この「違和感」に対して、合理的な理由があるかないか、を無意識に探せるようになれば危機回避の達人と言っても過言ではありません。
ただし、「違和感」を覚えておきながら普段通り振舞っていては、危機を回避することはできません。何かおかしいと感じ、その違和感をかき消すことができないのであれば、なによりも危機回避を優先しましょう。最も単純な危機回避術は違和感を覚えた場を離れること。
例えば、1995年に発生した地下鉄サリン事件でお亡くなりになった方はサリンの入ったビニール袋を実行犯らが破ったドア付近にいた方と、救護に駆け付けた東京メトロ職員の方ばかりでした。「通勤時間帯、晴れなのに傘を持ち緊張した面持ちの若者がドア付近に立っている」という違和感を覚え、立ち位置を移動した方や車両を移動した(一本後ろの電車に乗り換えた方もおられるかもしれません)はお亡くなりにはなっていないのです。
もしかしたら「違和感」は気のせいかもしれません。確かにいつもとは違う何かがあったかもしれませんが、危険はなかったかもしれません。
でも、もし。「違和感」の正体が本当に危険なものであったなら・・・。
「違和感」を覚えたら、あらかじめ逃げておくことが最善策であるということが少しでも伝わればうれしく思います。
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