「海外は危険だから国内事業に専念」が通用しない時代
尾崎は日本人がもっと世界で活躍して欲しいと願っています。日本人が世界をよりよくするために活躍してくれるとなおうれしく思います。なぜ、そんなことを考えているかというと、日本人が日本国内にとどまっていると先細りが明らかだからです。
例えば次のグラフを見てみましょう。極めてシンプルな日本の年齢別人口推移をまとめたものです。出典は「老後2000万円問題」で話題になった金融審議会市場ワーキング・グループ報告書(「高齢社会における資産形成・管理」 )です。
いかがでしょうか?一目見て、人口が減っていく、高齢世代がマジョリティになる時代がすぐそこに来ていることがお分かりいただけるのではないでしょうか。1900年代までは日本も人口が増え続けており、若い人たちが多かったこともあり世帯数が増えていました。そのため日本人向けの製品を作り、日本国内で売っていても購入してくれる人も多かったのです。
しかしながら、上の図を見ていただければこれまでと同じような日本国内完結型の事業活動が成り立たないことがお分かりいただけるはずです。商品を製造したりサービスを提供する量を減らすというのも一つの選択肢ですが、それでは縮小均衡になってしまい労働力世代はますます貧しくなってしまうでしょう。
これまでと同じか、もしくはそれ以上に快適な生活を求めるならば日本人・日本企業が世界に出ていくことが求められますね。そして海外に進出する意味合いもこれまでであれば「規模の拡大を優先して海外に」という面が強かったかもしれませんが、今後は「生き残りをかけて海外への展開を!」という状況になるのではないでしょうか?
そう、時代の変化とともに「わざわざ日本よりも危険な海外に出ていかなくても」という考えが通用しなくなっているのです。むしろ「日本よりも危険かもしれないけれども国内にとどまっていてはダメだ!」という経営者の方は増えているのです。
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